オアシス・マネジメントってどんな会社?日本株への投資戦略と企業との対話?アクティビストファンド、オアシス・マネジメントの日本株投資戦略
香港発アクティビストファンド、オアシス・マネジメント。日本を含むアジアで、企業価値向上を目指し、経営改革を積極的に推進。株価改善だけでなく、美術館コレクション売却にも着手。東芝、東京ドーム、東洋製罐での攻勢は記憶に新しい。日本株暴落時に多額投資、自社株買いを重視。サン電子取締役解任劇も。フジテック元会長との対立も勃発。対話と株主提案を駆使し、変革期にある日本企業を動かす。
💡 オアシス・マネジメントは、日本を含むアジア全域で積極的な投資活動を展開し、企業価値向上を目指しています。
💡 同社は、株主提案や経営陣との対話を通じて、コーポレートガバナンスの改善を促しています。
💡 日本株への強気な姿勢を示し、独自の投資戦略を用いて、大きなリターンを上げています。
本日は、香港に拠点を置くアクティビストファンド、オアシス・マネジメントについて、詳しくご紹介していきます。
オアシス・マネジメントの誕生と組織概要
オアシス・マネジメントは何をする会社?
経営改革を促すアクティビストファンド。
オアシス・マネジメントは、香港に拠点を置く投資運用会社であり、アジアのコーポレートガバナンス改革を推進しています。
組織概要、創業者、幹部をご紹介します。
公開日:2024/10/03

✅ オアシス・マネジメントは、香港に本社を置く国際的な投資運用会社で、セス・フィッシャー氏が創設者兼最高投資責任者を務めています。同氏はアジアにおけるコーポレート・ガバナンス改革を提唱し、日本、韓国、香港のスチュワードシップ・コードの署名者でもあります。
✅ フィリップ・メイヤー氏はジェネラル・カウンセル、最高コンプライアンス責任者、および共同最高執行責任者を務めており、法務・規制に関する助言や事業の運用以外の様々な側面を監督しています。また、香港金融アカデミー会員など、複数の役職も兼任しています。
✅ ナスリン・ゴザリ氏は最高リスク責任者で、2016年からオアシスに在籍しています。以前はオアシスの東京および香港オフィスで転換社債ストラテジストおよびエクイティデリバティブのトレーダーを務めていました。
さらに読む ⇒Oasis Management Company出典/画像元: https://ja.oasiscm.com/about-us/フィリップ・メイヤー氏やナスリン・ゴザリ氏など、各分野の専門家が経営陣を担っていることが分かりました。
専門性のある人材が集まっている印象です。
2002年にセス・フィッシャー氏によって設立されたオアシス・マネジメントは、香港に拠点を置くアクティビストファンドです。
日本を含むアジア全域を軸にグローバルな投資活動を展開し、経営改革を促すため、様々な企業に積極的に投資を行っています。
東京など世界各地に拠点を展開し、運用資産残高は約57億米ドルに達します。
同社は、株価や財務指標の改善だけでなく、美術館のコレクション売却など経営全般に関わることにも投資対象を広げています。
経営陣にはフィリップ・メイヤー氏やナスリン・ゴザリ氏、シェリフ・エルマジ氏など各分野の専門家が名を連ねています。
また、香港や日本のスチュワードシップ・コードに署名し、責任ある機関投資家としての姿勢を示しています。
なるほど、香港に拠点を置くアクティビストファンドですか。アジアのガバナンス改革に貢献しているんですね。これは期待できますね!
日本企業への積極的な投資と経営改革への関与
オアシスの投資戦略とは? 企業価値向上への具体的なアプローチは?
経営陣対話、株主提案、高価格要求など。
オアシス・マネジメントは、日本企業への積極的な投資を通じて、企業価値の向上を目指しています。
東芝への関与を中心に、その活動を解説します。
公開日:2021/04/13

✅ 東芝に対するCVCキャピタル・パートナーズの買収価格(1株5千円)に対し、既存株主のオアシス・マネジメントが「安い」と異議を唱え、1株6200円超の公正な価格を主張。
✅ オアシスは、東芝の経営危機時に増資を引き受けた海外ファンドの一つであり、CVCの提案価格でも利益は出るものの、東芝の企業価値はもっと高いと主張。
✅ 東芝株の価値を巡っては、過去にも他の投資ファンドがより高い評価を示しており、今後の大株主の動きが注目される。
さらに読む ⇒朝日新聞デジタル:朝日新聞社のニュースサイト出典/画像元: https://www.asahi.com/articles/ASP4F64GGP4FULFA021.html東芝の件では、価格交渉や株主提案を通じて、企業価値の最大化を図ろうとしていることが伺えます。
企業との対話も重要ですね。
オアシスは、日本企業に対して積極的な投資を行い、企業価値向上を目指して経営陣との対話を通じて企業価値向上を目指しています。
必要に応じて株主提案やプロキシーファイトなども行い、東芝の増資を引き受け、CVCによる東芝買収提案に対して異議を唱え、より高い価格を要求した事例があります。
また、三井不動産による東京ドームへのTOB(株式公開買い付け)においても、対立する筆頭株主として存在感を示しました。
2021年には、東洋製罐グループホールディングスの定時株主総会で脱炭素関連を含む5つの議案を提案するなど、幅広い分野で株主提案を行っています。
こうした活動を通じて、情報開示や企業との対話を通じて、コーポレートガバナンスの改善を促しています。
企業への積極的な関与、素晴らしいわね。でも、対立することもあるみたいだから、そこがちょっと心配だわ。
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