盲導犬を取り巻く現状と課題:盲導犬ユーザーを支える社会とは?(盲導犬、視覚障害者、バリアフリー?)盲導犬の受け入れ拒否、コロナ禍での困難、そして社会の理解を深めるために
日本の盲導犬普及は遅れをとっており、社会的な理解や歩行環境、育成方法など、複雑な課題が山積。差別解消法施行後も、飲食店などでの受け入れ拒否が後を絶たず、コロナ禍で外出困難な状況も。協会は、法整備の周知徹底、事業者向け教育、オンラインでの情報発信を強化。盲導犬ユーザーの安心と、誰もが社会参加できる共生社会の実現を目指し、理解促進のための活動を続けています。
💡 盲導犬は視覚障害者の歩行をサポートする大切な存在であり、日本盲導犬協会が育成・普及に努めています。
💡 社会における盲導犬の受け入れは、教育不足や法知識の欠如により、課題が残っています。
💡 コロナ禍では、盲導犬ユーザーが外出する上で多くの困難に直面しました。
本日は、盲導犬を取り巻く現状について、様々な角度から見ていきましょう。
まず、どんなことが分かっているのか、ポイントを3つに絞ってご紹介します。
盲導犬を取り巻く現状と課題
日本の盲導犬普及が遅れている原因は?
歩行環境、社会理解、育成、様々な要因。
視覚障害者の自立を支える盲導犬。
その育成と普及に取り組む日本盲導犬協会の活動、そして様々な課題について見ていきましょう。
創立55周年を迎え、その活動は多岐にわたります。

✅ 日本盲導犬協会は、創立55周年を迎え、視覚障害者の自立支援のため、安全で快適な盲導犬との歩行を提供することを使命として活動しています。
✅ 国内最大の盲導犬育成団体であり、訓練士学校の開設や富士ハーネスの設立など、盲導犬の育成と質の向上、視覚障害者を取り巻く社会環境の整備に力を入れています。
✅ 盲導犬の普及と理解を深めるため、情報発信を強化し、一般向けの施設見学やデモンストレーションを実施しています。
さらに読む ⇒プレスリリース配信サービス | 共同通信PRワイヤー出典/画像元: https://kyodonewsprwire.jp/release/202208094923日本盲導犬協会の活動は素晴らしいですね。
盲導犬の育成だけでなく、社会環境の整備にも尽力されている点が印象的です。
施設見学やデモンストレーションも行っているんですね。
日本の盲導犬普及は、欧米諸国と比較して遅れており、人口100万人あたりの盲導犬ユーザー数は10倍近い開きがあります。
この差には、歩行環境、社会的な理解、育成方法など、様々な要因が複雑に影響しています。
歩行環境では、道幅の狭さや歩車道の区別がないことが課題です。
社会的な側面では、就労問題や施設利用の制限といった課題が残っています。
育成面では、優秀な繁殖犬の確保が難しく、海外の協力も得ながら改善を試みています。
アジア地域では、日本は盲導犬事業の歴史が長いものの、韓国や台湾などでは日本よりも進んだ取り組みが行われています。
公益財団法人日本盲導犬協会は、障害者差別解消法施行から5年が経過した現在も、視覚障害者の盲導犬同伴に対する理解が十分に進んでいない現状を報告しています。
2020年度には、コロナ禍で外出機会が減少する中でも、盲導犬ユーザーからの受け入れ拒否に関する相談が寄せられました。
なるほど。盲導犬の育成には、訓練士の確保や海外との連携も必要なんですね。ただ、やっぱり社会的な理解がまだまだ足りない部分があるってことですよね?もっと広報を強化して、盲導犬の重要性をしっかり伝えていくべきだと思いますよ。
社会における盲導犬受け入れの実態
盲導犬の受け入れ拒否、どこで最も多い?
飲食店が最も多く発生しています。
飲食店での受け入れ拒否など、社会における盲導犬に対する理解の遅れが問題となっています。
具体的な事例や、協会による取り組み、そして課題について詳しく見ていきましょう。
公開日:2021/05/22

✅ 盲導犬の受け入れ拒否に関する事例として、2020年度に34件の相談があり、そのうち約半数が飲食店での拒否事例であった。
✅ 受け入れ拒否の主な原因は、従業員への教育不足、事業者の法的知識の欠如、受け入れに関する誤解であり、新型コロナウイルス感染を理由とする拒否事例も発生している。
✅ 日本盲導犬協会は、無料オンラインセミナーなどを通じて、障害者差別解消法や身体障害者補助犬法に関する正しい理解と接客向上を目指している。
さらに読む ⇒FOOD FUN!出典/画像元: https://foodfun.jp/archives/14226飲食店での拒否事例が多いというのはショックですね。
やはり、従業員の教育不足や法律に関する知識の欠如が原因というのは、改善の余地が大きいです。
オンラインセミナーの開催など、協会の方々の努力も素晴らしいと思います。
日本盲導犬協会がまとめた調査によると、受け入れ拒否が発生した場所は飲食店が最も多く、次いで医療機関、小売店でした。
主な原因は、従業員の教育不足、事業者の法律知識の不足、受け入れに関する誤解などです。
具体的な懸念事項としては犬の衛生面やアレルギー、犬の行動面が挙げられました。
日本の障害者差別解消法では、盲導犬同伴を理由に視覚障害者の入店を拒む行為は差別とみなされますが、法の周知は十分ではありません。
協会は、誰もが社会参加できる共生社会の実現に向けて、障害者差別解消法と身体障害者補助犬法の周知徹底、事業者および従業員への教育を強化する必要があると訴えています。
また、コロナ感染を理由とした受け入れ拒否事例も報告されており、社会全体での更なる理解促進が求められています。
ほんとだよね~。法律で認められてるのに、なんでこんなに拒否されなきゃならないんだべ? もっとみんなが知って、当たり前に受け入れられる社会になればいいのにね!
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コロナ禍で困難に直面した盲導犬ユーザーを支える協会の取り組み。オンラインセミナーや動画配信で理解促進、課題解決へ。受け入れ態勢の強化と法整備の認知度向上を目指す。