日産・ルノー・三菱アライアンスはどうなる? 新たな提携と未来への展望は?アライアンス再編と電動化戦略
1999年の提携から激動の歴史を辿るルノー・日産アライアンス。再建、Win-Winの関係を経て、電動化戦略の転換期を迎える中、新たな協業体制を構築。株式相互保有のリバランス、ラテンアメリカ・インドでの事業拡大、EV共同開発など、両社の強みを活かした戦略が加速する。2030年に向けたEV戦略、カーボンニュートラルへの挑戦、そして未来のパートナーシップの姿とは?
💡 アライアンスの再編により、各社の強みを活かした「リーダーとフォロワー」戦略が採用されました。
💡 電動化戦略として、2030年までに5つのEV専用プラットフォームを基盤とした35車種の新型BEV投入が計画されています。
💡 ルノーは日産株式の一部を信託し、株式相互保有のリバランスを実施。ガバナンス体制を強化しました。
本日は、日産自動車、ルノーグループ、三菱自動車のアライアンス再編について、詳しく見ていきましょう。
アライアンスの始まりと変化の兆し
ルノーと日産の提携、その最終契約の目的は?
連携強化、事業価値創造、ガバナンス強化。
日産・ルノー・三菱アライアンスは、新たな連携強化とガバナンス体制の構築を目指しています。
ルノーの凋落と欧州電動化戦略の遅れが、関係に変化をもたらしました。
公開日:2022/01/14

✅ 日産・ルノー・三菱アライアンスは、各社の強みを活かす「リーダーとフォロワー」という選択と集中戦略を発表し、経営陣の強い意志を示した。
✅ 今後は、兄弟車の増加と、プラットフォームの標準化をアッパーボディにまで拡大し、販売地域を明確に分ける。
✅ 具体例として、日産の北米向け「ローグ」と日本向け「エクストレイル」、三菱の欧州向けPHEV搭載「アウトランダー」などが挙げられる。
さらに読む ⇒WEB CARTOP出典/画像元: https://www.webcartop.jp/2020/08/562052/アライアンス再編の背景には、ルノーの経営状況と電動化への遅れがあったのですね。
今後の連携に期待したいです。
1999年、ルノーによる日産への出資から始まったルノー・日産アライアンスは、カルロス・ゴーン氏の経営手腕によって再建を果たし、注目を集めました。
当初は懐疑的な見方もあったものの、Win-Winの関係を築き、良好な関係を保ってきました。
しかし、ルノーの凋落と欧州電動化戦略の遅れが、関係に変化をもたらし始めます。
一方、2023年2月6日には、ルノーグループと日産自動車が拘束力のある枠組み合意を発表し、2023年7月26日に最終契約を締結。
この契約は、アライアンスの連携強化、新たなガバナンス体制の構築、そしてラテンアメリカ、インド、欧州における事業価値の創造、戦略的機敏性の向上、株式相互保有のリバランスとガバナンス強化を目的としていました。
ふむ、Win-Winの関係を築くための変化か。ガバナンス強化も重要だな。しかし、ルノーの凋落とは、面白い話だ。
新たなガバナンス体制と戦略的機敏性
ルノーと日産の提携、再構築で何が変わった?
株式相互保有のリバランスとスマート差別化。
日産自動車とルノーグループは、パートナーシップを再構築し、ラテンアメリカ、インド、欧州での事業効率向上を目指しています。
株式相互保有のリバランスも行われました。
公開日:2023/01/31

✅ 日産自動車とルノーグループは、パートナーシップを再構築し、ラテンアメリカ、インド、欧州での主要プロジェクト推進、EV・ソフトウェア分野への投資、株式相互保有による事業効率向上を目指す。
✅ ルノーグループは日産株式の一部を信託し、議決権を中立化する一方、配当金や売却代金を得る権利は維持する。また、信託した株式の売却を指示できるものの、義務はない。
✅ 最終合意には両社の取締役会決議が必要であり、調整の場としてアライアンス・オペレーティング・ボード(AOB)が存続する。
さらに読む ⇒レスポンス(Response.jp)出典/画像元: https://s.response.jp/article/2023/01/30/366971.html株式相互保有のリバランスにより、各社の関係性が変化しますね。
ラテンアメリカでのプロジェクトにも注目です。
アライアンスの再構築は、2023年第4四半期の完了を目指して進められ、その一環として、ルノーと日産は株式相互保有をリバランスしました。
両社はそれぞれ15%の株式を相互に保有し、ルノーは日産株式の28.4%を信託会社に信託。
信託された株式の経済的権利はルノーが保持し、日産はルノー株式の議決権を最大15%行使できるようになりました。
ラテンアメリカでは、ルノーが開発し日産に供給する新モデルなど4つのプロジェクトが検討されています。
また、アライアンスは、各社の強みを生かしたリーダーとフォロワーの枠組みを採用し、技術開発を効率化。
プラットフォーム、生産、パワートレイン、車種セグメントなど共用化の対象となる要素をまとめた「Smart Differentiation(スマート差別化)」手法により、デザインやアッパーボディの差別化を図り、プラットフォーム共用化率向上を目指しました。
なるほどね〜。それぞれの強みを生かして、差別化を図るってのは、ええ戦略やね。でも、ちゃんと協力せんと、共倒れやで。
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日産とルノーがインド市場で提携強化!EV戦略加速、株式再編も。2030年までに35車種の新型EV投入へ。アライアンスの未来と、両社の新しい関係性とは?