スペースワンの挑戦!小型ロケット「カイロス」打ち上げ失敗から見える宇宙開発の未来とは?和歌山県串本町から、宇宙への夢を乗せて ~カイロスロケット、二度の打ち上げ失敗の軌跡~
宇宙宅配便を目指すスペースワン、小型ロケット「カイロス」で2度の挑戦。国内初の民間発射場からの打ち上げを目指すも、2度の失敗を経験。それでも諦めない!改良を重ね、次なる挑戦へ。2020年代に20機、2030年代に30機の打ち上げサービス提供を目指し、日本の宇宙開発を牽引する。
💡 スペースワンが目指す宇宙宅配便とは?小型ロケット開発と、その意義を解説。
💡 カイロス初号機の打ち上げ失敗から見える、宇宙開発における技術的課題と今後の展望。
💡 2度目の失敗を経て、スペースワンが目指す宇宙開発の未来。今後の計画と、その可能性を探ります。
まず、宇宙開発の現状について簡単に触れ、この記事で取り上げるスペースワン株式会社とカイロスロケットについて、ご紹介していきます。
宇宙への挑戦 カイロス初号機打ち上げまで
スペースワン、初のロケット打ち上げ!どんなサービス?
小型衛星の宇宙輸送サービス、宇宙宅配便。
2024年3月9日、スペースワン株式会社が開発した小型ロケット「カイロス初号機」がついに打ち上げられる予定でした。
民間企業初の挑戦として、多くの関係者から注目が集まっていました。

✅ スペースワン株式会社が開発したロケット「カイロス初号機」が、和歌山県串本町のスペースポート紀伊から2024年3月9日に打ち上げ予定。これは民間初の試みです。
✅ カイロス初号機には内閣衛星情報センターの小型衛星が搭載され、情報収集衛星の代替を目的とした実証研究が行われる。
✅ スペースワンは、小型ロケットと専用射場を活用して、打ち上げ頻度を高め、小型衛星などの輸送サービス事業化を目指している。初号機の打ち上げは、コロナ禍などの影響で延期されていた。
さらに読む ⇒出典/画像元: https://saitoshika-west.com/blog-entry-9134.html民間初のロケット打ち上げ、本当にすごいですよね。
小型衛星の輸送サービス事業化を目指すというのも、新しい試みで興味深いです。
今後の日本の宇宙開発を牽引する存在になるかもしれませんね。
2018年に設立されたスペースワン株式会社は、小型衛星の宇宙輸送サービスを提供する日本の企業として、宇宙宅配便の実現を目指しています。
その第一歩として、2024年3月9日に和歌山県串本町のスペースポート紀伊から、同社開発の小型ロケット「カイロス」初号機の打ち上げを計画しました。
この挑戦は、民間企業が所有する発射場からの衛星打ち上げ、そしてベンチャー企業によるロケット打ち上げとして国内初となるはずでした。
カイロスは、IHIエアロスペースの技術協力を得て、3段式の固体燃料ロケットとして開発され、全長約18メートル、重量約23トン、太陽同期軌道(高度500km)に最大150kgの衛星を打ち上げ可能な能力を持っていました。
カイロスという名前は、ギリシャ神話の「時」を司る神に由来し、迅速な宇宙輸送サービスの提供を目指す同社の理念を表しています。
ふむ、民間企業が宇宙輸送に参入するのは大いに結構。ビジネスチャンスは広がる一方だな。ミリオネアへの道も開けるかもしれない!
初号機の悲劇 打ち上げ失敗と、その原因
スペースワン、カイロス初号機打ち上げ失敗の原因は?
推進力予測誤差と自律システム過敏作動。
しかし、その輝かしい期待とは裏腹に、カイロス初号機は打ち上げに失敗してしまいます。
一体何が原因だったのでしょうか?詳細を見ていきましょう。

✅ 宇宙開発企業スペースワンの小型ロケット「カイロス」初号機は、推進力の予測誤差により飛行範囲を逸脱し、搭載の自律飛行安全システムが作動して爆破に失敗した。
✅ 失敗の原因は、推進力の予測方法に問題があり、実際の推進力より高く見積もられたこと、およびそれに基づいて飛行範囲が不適切に設定されたことによる。
✅ 同社は、設計や仕様は変更せず、実績を重ねることで信頼性を高め、2号機の成功に向けて対応していく方針を示している。
さらに読む ⇒Science Portal - 科学技術の最新情報サイト「サイエンスポータル」出典/画像元: https://scienceportal.jst.go.jp/newsflash/20240827_n01/打ち上げ失敗は残念だけど、原因がわかって、そこから学んで次に活かせるなら、それはそれで意味があると思うんだよね。
それにしても、小型衛星が失われたのは惜しいな…。
2024年3月13日、スペースワンのカイロス初号機は、ついに宇宙へと飛び立つ瞬間を迎えました。
しかし、約5秒後、自律飛行安全システムが作動し、機体は爆発。
打ち上げは失敗に終わりました。
原因は、推進力の予測誤差とそれに基づく飛行範囲の設定ミス、そして自律飛行安全システムの過敏な作動であったと発表されました。
具体的には、燃料燃焼特性の予測過程に問題があり、推進力を過大評価した結果、飛行範囲が不適切に設定されてしまったのです。
この失敗は、国内初の自律飛行安全システムの搭載と、安全性を重視した厳しい飛行範囲の設定が影響したことも明らかになりました。
搭載されていた政府の小型実証衛星は失われましたが、負傷者はいませんでした。
スペースワンは、この経験を糧に、次の挑戦へと向かうことを表明しました。
あらまあ、残念だったわね。でも、失敗から学ぶことも大事。今回の失敗が、今後の宇宙開発の糧になることを願ってるわ。
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スペースワン、カイロス2号機は失敗も、夢を諦めない! 宇宙寺院搭載の衛星も。再起をかけ、技術的課題を克服し、小型ロケット市場で躍進を目指す。