ニデック vs 牧野フライス:TOB(株式公開買い付け)騒動の行方とは?ニデックによる牧野フライス製作所への敵対的TOB騒動の顛末
工作機械分野を強化すべく、ニデックが牧野フライス製作所へ仕掛けた敵対的TOB劇。2572億円の巨額買収提案は、技術力とシナジーへの期待と同時に、買収防衛策による激しい攻防を生み出した。最終的にはTOB撤回となるも、その背景には、グローバルサプライチェーンの変化、企業価値防衛、そして日本の製造業の未来を揺るがす戦略があった!今後の展開から目が離せない。
💡 ニデックが牧野フライス製作所に対してTOBを提案し、工作機械事業の拡大を目指した。
💡 牧野フライス製作所は、ニデックの買収提案に抵抗し、自社の価値向上を目指した。
💡 TOBは最終的に撤回され、今後の展開に注目が集まっている。
それでは、今回のTOB騒動で明らかになった各社の思惑や、今後の展望を詳しく見ていきましょう。
敵対的買収の始まり
ニデック、牧野フライス買収で何を目指した?巨額TOBの狙いは?
工作機械分野の強化と事業拡大。
中国勢の台頭を背景に、日本企業が生き残りをかけてM&Aに動く、激動の時代を象徴する出来事です。

✅ ニデックが牧野フライス製作所に対してTOB(株式公開買い付け)を実施。中国勢の台頭を背景に工作機械業界の競争激化に対する危機感と、事業規模拡大を目指す。
✅ ニデックは、牧野フライスの製品・加工技術との組み合わせによる複合加工技術の創出や、海外生産拠点の補完によるビジネス展開の加速、共同での人材採用など、シナジー効果を期待。
✅ 牧野フライスは、キャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)短縮を目指し、富士吉田工場に新工場を建設。納期短縮と生産能力向上を図り、PBR1倍以上を目指す。
さらに読む ⇒日刊工業新聞 電子版出典/画像元: https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00735832ニデックの積極的な姿勢と、牧野フライスの慎重な対応が対照的ですね。
買収額が巨額であることも注目点です。
2024年末、ニデックは工作機械分野の強化を目指し、牧野フライス製作所に対し、事前協議なしでのTOB(株式公開買い付け)を提案。
この異例の行動は「敵対的買収」と見なされ、両社の間で激しい攻防が始まりました。
ニデックは、過去のTAKISAWA買収成功事例を参考に、工作機械分野への進出と事業拡大を図ろうとしました。
買収総額は約2572億円と巨額で、1株あたり1万1000円での買収を提示。
ニデックはモーター技術で世界をリードし、このTOBは、グローバルなサプライチェーンの変化、日本の製造業の競争力強化に貢献する可能性を秘めた一大イベントとして注目されました。
なるほど、ニデックはモーター技術を活かして、工作機械分野でも世界を席巻したいってわけですね。買収総額2572億円ですか!まさにビッグビジネス。これは面白い展開になりそうだ。
牧野フライスの抵抗と対抗策
牧野フライス、ニデック買収にどう対応した?
情報開示求め、対抗策を模索した。
牧野フライスの、TOBに対する対応は、企業防衛の観点からも興味深いですね。
公開日:2025/03/25

✅ ジェイフロンティア株式会社によるTOB(株式公開買付け)が実施され、2025年5月9日に完了予定です。
✅ TOB成立後、クオール株式会社はジェイフロンティアの完全子会社となり、クオールの株主はTOBに応募しなかった場合、株式を売却する機会を失う可能性があります。
✅ TOB成立後、クオール株式会社は上場廃止となる予定で、ジェイフロンティアは今後の事業展開について計画を発表する予定です。
さらに読む ⇒MONOist出典/画像元: https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/2503/24/news106.html牧野フライスは、ニデックの情報開示の不十分さを理由に、買収に抵抗。
ホワイトナイトの可能性も模索したわけですね。
一方、牧野フライスは、この突然の提案に大きな衝撃を受け、直ちに特別委員会を設置。
買収の可否について慎重に検討を進めました。
牧野フライスは、ニデックの情報開示の不十分さを理由に買収提案への判断を保留し、事業セグメントや子会社の詳細な情報、従業員データなどの開示を求めました。
ニデックからの質問状への回答を待って話し合いを検討する姿勢を示しつつ、自力での企業価値向上を目指し、2030年3月期までの新たな事業計画を発表するなど、対抗策を模索しました。
牧野フライスは、ニデックの狙いである技術力や顧客基盤とのシナジー効果の不透明性や、透明性の欠如を理由に買収に抵抗し、ホワイトナイトの可能性も模索し始めました。
あら、ニデックの提案に牧野フライスが結構シビアに対応したってことね。情報公開を求めたってのは、ある意味当然の権利の行使よね。でも、そこからホワイトナイトを探すってのは、ちょっと面白い展開かも。
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ニデックのTOB撤退!牧野フライスの買収防衛策が成功。工作機械業界再編の行方は?今後の展開に世界が注目!