西尾久美子教授のキャリア研究とは？専門性と人材育成、花街の知恵を探る？京都女子大学教授 西尾久美子氏の研究内容とその魅力

西尾久美子教授の研究内容

足利青年会議所での講演会、興味深いですね。

舞妓さんの育成から、経営や接客のヒントを得られるとは、目から鱗です。

月公開例会西尾久美子氏講演会『舞妓さんの育成に学ぶ「おもてなし」の仕組み』

公開日:2016/02/17

✅ 足利青年会議所は、3月29日に京都女子大学現代社会学部教授の西尾久美子先生による講演会「舞妓さんの育成に学ぶ「おもてなし」の仕組み」を開催する。

✅ 講演では、京都花街を題材に、芸妓・舞妓さん育成のための仕組みや、「おもてなし」の役割分担について、経営組織論、キャリア論の観点から解説される。

✅ 本講演会を通して、現代社会における人間関係の重要性、相手を思いやる心、そして舞妓さん育成の仕組みから得られる経営や接客、キャリア形成に関するヒントを参加者に提供することを目指している。

さらに読む ⇒一般社団法人足利青年会議所出典/画像元: https://www.ashikaga-jc.com/archives/1212

西尾教授の研究は、花街の伝統と人材育成を深く掘り下げていますね。

姉芸妓の育成におけるメリットなど、具体的な内容が面白かったです。

西尾教授は、20年以上にわたり、京都の花街における芸妓・舞妓のキャリア形成と技能育成について調査研究を行っています。

花街では、10代半ばで舞妓を志望する場合は、置屋での体験を経て、中学生であれば卒業後に仕込みさんとなり、約1年の期間を経て舞妓としてデビューします。

その後、数年で舞妓を卒業し、20歳ごろに芸妓になります。

芸妓は、20代前半に自前芸妓となり、一人暮らしを始め、セルフマネジメントをしながら数十年の長期間にわたってキャリアを積みます。

芸妓・舞妓は、教育機関で伝統文化技芸を学び続けることが必須であり、Off-JTが制度として定着しています。

また、舞妓デビュー時には、姉芸妓との疑似姉妹の縁組が結び、OJTを通じて技能を獲得していくという慣習があります。

姉芸妓は妹舞妓の指導育成を担い、責任は大きいですが、金銭的なメリットはありません。

西尾教授は、若手芸妓が姉芸妓になることのメリットについて調査を行っています。

その結果、姉芸妓は、妹舞妓に分かりやすく指導するために自分が獲得してきた技能を具体的に整理する必要があり、その過程で自身の技能向上に役立つことを発見しました。

また、後輩の指導を通して、自身のキャリアパスを再確認し、将来の目標を明確にする効果もあることが分かりました。

西尾教授の研究は、伝統文化専門職のキャリア形成における人材育成の仕組みについて、貴重な知見を提供しています。

花街における疑似姉妹の縁組という慣習は、メンタリングとOJTを組み合わせた独自のシステムであり、若手芸妓の育成だけでなく、姉芸妓のキャリア形成にも貢献していることが示されています。

さらに、この研究は、企業における人材育成やキャリア開発にも役立つ示唆を与えています。

へー、お姉さん芸妓になるって、自分のスキルアップにも繋がるんだね！すごい！なんか、子育てにも通じるものがあるなぁ。

本日は西尾久美子教授の研究についてご紹介しました。

伝統文化と人材育成を融合させた研究は、私たちの社会に新たな視点を与えてくれますね。