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JAL破綻から再生へ:企業再生の教訓とは?(復活の軌跡を徹底解説)JALの倒産と再生:企業再生の舞台裏

1987年の民営化からリーマンショックによる破綻、奇跡のV字回復まで、日本航空の激動の歴史を凝縮! 国営から民間へ、そして再生への軌跡を追う。 経営再建を成功させたJALの教訓は、現代ビジネスにも通ずる不屈の精神と革新への道を示す。 破綻の原因、稲盛和夫氏による改革、そして再上場への道のりを詳細に解説。

JAL破綻から再生へ:企業再生の教訓とは?(復活の軌跡を徹底解説)JALの倒産と再生:企業再生の舞台裏

📘 この記事で分かる事!

💡 JALは2010年に経営破綻。リーマン・ショックに加え、企業体質の弱さが原因。

💡 稲盛和夫氏のリーダーシップとJALフィロソフィ、アメーバ経営による再生。

💡 2012年の再上場。徹底的なコスト削減と意識改革が成功の鍵。

それでは、まずJALの破綻に至るまでの経緯を振り返るところから始めましょう。

民営化と改革

日本航空の民営化がもたらした最大の変化は?

競争環境への突入

政府保証と緊急融資、年金改革の遅れ、そして出口戦略の不透明さ… JALを取り巻く状況は厳しいものでした。

崖っぷちの日本航空、政府監視下で再建へ

公開日:2012/10/25

崖っぷちの日本航空、政府監視下で再建へ

✅ 日本航空(JAL)は、政府保証付きの約1000億円の緊急融資を受け、再び政府の監視下に置かれることになりました。今回の融資は、政府保証の損害担保契約が適用され、政投銀が融資が焦げ付いた場合に一定割合を補填する仕組みになっています。

✅ JALへの緊急融資は、過去にも米同時多発テロ、新型肺炎SARS禍で実施されており、今回の融資で3度目となります。JALは、2009年3月末時点で、政投銀からの借入残高が2346億円と、他の銀行からの借入と比較しても突出しています。

✅ JALは、経費削減の柱となる企業年金改革で給付水準を半減し、特別利益880億円を計上する予定ですが、それでも前期並みの赤字630億円が避けられない見込みです。年金改革にはOBや複数の労組が猛反対しており、同意を得られなければ赤字額はさらに膨らむ可能性があります。一方で、JALの出口戦略は不透明なままであり、政府支援なしでは、デフォルト(債務不履行)状態に陥ることがほぼ確実だと指摘されています。

さらに読む ⇒東洋経済オンライン出典/画像元: https://toyokeizai.net/articles/-/10586?display=b

JALの再建への道は険しいですね。

企業年金改革での対立や、巨額の赤字は見過ごせません。

1987年、日本航空株式会社法が廃止され、日本航空は完全民営化されました

これは、日本の経済構造における大きな変化であり、国営企業から民間企業への転換を示すものでした。

この民営化は、効率性と競争力向上を目指した政府の政策の一環として行われました。

この歴史的な出来事によって、日本航空は新たな競争環境に突入し、顧客ニーズに応えるための改革を進めました。

具体的には、路線の強化、市場シェアの回復、サービスの向上などが挙げられます。

また、巨額投資による大型機導入など、戦略的な経営への転換も進められました。

民営化は、日本国内の観光産業やビジネス市場にも大きな影響を与えました。

特に北米路線や欧州路線では需要が急増し、旅行者の利便性向上に貢献しました。

しかし一方で、公共財の概念との葛藤も指摘され、自由競争と公共交通の両立という課題も浮上してきました。

今日、日本航空は、グローバル市場へのアクセス促進策として注目されています。

1987年の民営化は、日本航空の構造改革であり、新たな競争環境への対応、効率性と競争力の向上、顧客ニーズへの対応など、現代の企業経営においても重要な教訓を提供しています。

ふむ、JALの民営化は競争を促す良い試みだったが、その後の経営は、良くも悪くも、時代に翻弄されたということだな。年金改革で揉めるのは、どこも一緒だ。企業体質は、一朝一夕には変わらんということだ。

破綻と再生

JAL破綻の根本原因は?

企業体質の脆弱性

倒産からわずか2年8ヶ月での再上場とは、まさに奇跡ですね。

稲盛氏の手腕、恐るべしです。

日本航空の再生を支援(年)-日本航空を再生させた「フィロソフィ」と「アメーバ経営」-
日本航空の再生を支援(年)-日本航空を再生させた「フィロソフィ」と「アメーバ経営」-

✅ 2010年、2兆3,000億円の負債を抱え倒産した日本航空の再生を、稲盛は日本経済への悪影響、社員の雇用、国民の利便性確保という3つの大義のために引き受けた。

✅ 稲盛は、日本航空の再建に「JALフィロソフィ」と「アメーバ経営」を導入し、社員の意識改革と経営者意識の醸成を促した。

✅ これらの取り組みの結果、日本航空は営業利益1,884億円という高収益企業へと生まれ変わり、わずか2年8か月で再上場を果たした。

さらに読む ⇒京セラ株式会社出典/画像元: https://www.kyocera.co.jp/inamori/archive/episode/episode-18.html

この再建劇は、危機的状況下でのリーダーシップと、徹底した改革がいかに重要かを示しています。

2008年のリーマン・ショックにより経営破綻したJALは、大型機材の過剰保有、採算性のない投資、労働組合との複雑な関係、政治的な要因など、長年に渡る企業体質の脆弱性が破綻の根本原因でした

政府は、当初は緩やかな解決策を模索していましたが、民主党政権発足後、積極的に介入し、JALは会社更生法の適用を申請。

その後、瀬戸英雄弁護士の指揮の下、稲盛和夫氏の経営手腕による改革、特に路線別収支の徹底的な把握、機材編成の転換、関連会社の売却、大幅なリストラ、給与水準の抑制など、多岐にわたる改革が行われました。

これらの改革は、JALの再建に大きく貢献しましたが、同時にパイロットの職を失わせるなど、大きな犠牲を伴うものでした。

稲盛さんのリーダーシップ、すごかったべさ。社員の意識改革とか、アメーバ経営とか、まるで奇跡だね。でも、あの時のパイロットの人たちは…色々考えさせられるね。

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経営破綻から奇跡のV字回復!JAL再建劇を徹底解説。リーマンショック、減資、稲盛和夫CEO…劇的な再生の裏側を、株価推移や再編プロセスと共に紐解きます。