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ISSとグラス・ルイスの議決権行使助言方針改定とは?株主総会での影響は?ISSとグラス・ルイスの助言方針改定:2025年版

2018年以降のISSとグラス・ルイスの議決権行使助言方針改定を詳解。取締役会構成、買収防衛策、役員兼務、女性役員登用、配当決定機関など、ガバナンス強化と株主利益保護に向けた変化を解説します。特に、グラス・ルイスはDEI(多様性、公平性、包摂性)を重視し、ISSとの対比で注目。2025年以降の改定では、AIリスク管理も考慮。企業はこれらの変化に対応し、株主からの支持を得るための対応が求められます。

グラス・ルイス:取締役会の多様性不足に対する反対票推奨

グラス・ルイスは株主に対し、どんな場合に反対票を投じることを推奨している?

取締役会の多様性不足

次に、グラス・ルイスにおける取締役会の多様性に関する方針を見ていきましょう。

米グラスルイス、株主総会の議決権行使基準で「多様性」堅持

公開日:2025/03/04

米グラスルイス、株主総会の議決権行使基準で「多様性」堅持

✅ 議決権行使助言会社のグラスルイスは、取締役会に多様性(性別、人種、LGBTQ)が欠けている場合、株主が反対票を投じることを推奨する基準を維持すると発表しました。

✅ これは、司法省がDEI取り組みへの法的措置を検討するなど、政治的なリスクが高まっている中での発表であり、グラスルイスは顧客がリスクを回避できるよう、反対票を投じた場合の潜在的なリスクを明確にすることで、顧客に異なる投票を選択する余地を与えます。

✅ グラスルイスは、多様性に関する株主提案について推奨する場合にも、より多くの説明を加えるようになると述べており、顧客がより明確な情報に基づいて議決権を行使できるようにする方針を示しています。

さらに読む ⇒ロイター 経済、株価、ビジネス、国際、政治ニュース出典/画像元: https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/OD7HHVLARVP65FHX2Z3J454T6A-2025-03-04/

多様性の重要性は理解できますが、ISSとは対照的な方針ですね。

企業側としては、どちらの助言機関の意見を重視するのか、悩ましいところかもしれません。

グラス・ルイスは、米国企業の年次株主総会における議決権行使基準で、取締役会に性別、人種、LGBTQの多様性が欠けている場合、株主が反対票を投じることを推奨すると発表しました。

これは、トランプ政権下で、司法省がDEI(多様性、公平性、包摂性)の取り組みを法的措置で阻止する可能性があることを受けて、反対の根拠を明確にするための措置です。

グラス・ルイスは、顧客にリスクを回避させるため、多様性に関する取締役会への反対票を推奨する場合、異なる投票をすることを可能にする追加情報を提供します。

さらに、株主提案に対する推奨の説明も強化していく予定です。

一方、議決権行使助言会社のISSは、取締役会の推奨で多様性を判断基準から除外すると発表しており、米国企業の間ではDEIの取り組みの後退が懸念されています。

多様性ねえ。難しい問題だけど、社会全体で取り組まなきゃいけないことだよね。企業も、しっかり考えないと、株主から見放されちゃうわよ。

グラス・ルイス:2025年以降の助言方針改定

グラス・ルイスは株主総会助言方針をどう改定?

AIリスク管理も考慮対象に

最後に、2025年以降のグラス・ルイスの助言方針改定について見ていきましょう。

とグラス・ルイスの議決権行使助言基準年改定のポイントは?事例、国内機関投資家の動向についても調査しました!

公開日:2024/12/16

とグラス・ルイスの議決権行使助言基準年改定のポイントは?事例、国内機関投資家の動向についても調査しました!

✅ 2024年の議決権行使助言基準の改定では、ISSは経営トップの選任に関する「ROE5%基準」を再開し、グラス・ルイスは取締役選任に関する「ジェンダー・ダイバーシティ」と「気候関連問題」の基準を厳格化しました。

✅ ISSは、過去5期の平均ROEが5%を下回り、改善傾向が見られない場合、経営トップに原則反対を推奨する基準を再開しました。また、買収防衛策の判断基準を厳格化し、総会後の取締役会における出席率に問題のない独立社外取締役の割合を過半数に引き上げました。

✅ グラス・ルイスは、プライム市場上場企業において、取締役会に占める多様な性別の役員の割合が10%以下の場合、取締役会議長に原則反対を推奨する基準を導入しました。また、気候関連問題に対する取締役会の説明責任を求める対象企業を拡大し、具体的な開示が求められるようになりました。

さらに読む ⇒担当者のためのサイト│コミュニティ出典/画像元: https://ir-community.com/ir-all/post-2771/

AIリスク管理が取締役選任の判断材料になるというのは、時代の流れを感じますね。

企業も、様々なリスクに対応できるよう、体制を整える必要がありそうです。

グラス・ルイスは、2025年以降の株主総会に適用する助言方針を改定しました。

ジェンダーダイバーシティ基準の引き上げや例外規定の停止など、既に公表済みの内容が多く、AIリスク管理の状況を取締役選任議案における賛否考慮の一要素とする改定も含まれています

AIリスク管理か。うちでも、そろそろAI導入を検討しなきゃいけないかな。株主が求めているなら、やらざるを得ないか。

本日の記事では、ISSとグラス・ルイスの議決権行使助言方針改定について、詳しく解説しました。

企業は、これらの情報を参考に、株主との良好な関係を築くことが重要ですね。

🚩 結論!

💡 ISSとグラス・ルイスは、ガバナンス強化のため、様々な基準を厳格化。企業の対応が重要に。

💡 取締役会の多様性や、AIリスク管理など、新たな視点が加わり、企業は変化への対応を迫られる。

💡 株主総会での議決権行使助言機関の動向を注視し、適切な対応をとることが、企業の成長に不可欠。