日本の国際収支はどうなる?~2024年、2025年、今後の課題を徹底解説!(国際収支、デジタル赤字、貿易収支?)2023年以降の日本の国際収支と課題
2023年の日本の経常収支は過去最大を更新!貿易赤字縮小と旅行ブームが黒字を牽引。しかし、デジタル赤字が深刻化し、サービス収支を圧迫。2024年も黒字基調ながら、デジタル分野の課題が浮き彫りに。円安と海外投資の行方も注視。
令和7年3月の国際収支
令和7年3月の日本の経常収支は?
3兆6781億円黒字
令和7年3月の国際収支について見ていきましょう。
経常収支が黒字を拡大したのは良いですが、内訳を詳しく見ていく必要がありそうですね。
公開日:2025/02/28

✅ 経常収支は、国際収支統計の構成項目の一つで、財やサービスなどについて、一国の外国とのやり取りを記録したものです。
✅ 経常収支は、貿易・サービス収支、第一次所得収支、第二次所得収支の3項目から構成され、日本の経常収支は2007年をピークに2014年まで減少傾向でしたが、2015年以降は回復し、概ね同水準で推移しています。
✅ 2025年の経常収支は3年連続で過去最高を更新する見通しで、貿易収支は5年ぶりの黒字転換が見込まれています。
さらに読む ⇒、のトレードなら証券株式会社出典/画像元: https://www.oanda.jp/lab-education/dictionary/keijoushuusi/令和7年3月は、第一次所得収支の黒字拡大が大きく貢献したんですね。
貿易・サービス収支も黒字幅を拡大していますが、今後の動向を注視する必要があるでしょう。
令和7年3月における日本の国際収支は、経常収支が3兆6781億円の黒字となり、前年同月比で2兆3003億円の黒字幅拡大となりました。
この要因としては、第一次所得収支が黒字を拡大したことが挙げられます。
貿易・サービス収支は4973億円の黒字となり、前年同月比で383億円の黒字幅拡大となりました。
これは、輸出額の増加が輸入額の増加を上回ったことによる貿易収支の黒字幅拡大が主な要因です。
輸出額は、9兆5591億円となり、前年同月比で1686億円増加しました。
特に、自動車や半導体等製造装置、非鉄金属などの輸出額が伸びています。
一方、輸入額は9兆0427億円となり、前年同月比で1156億円増加しました。
一方、金融収支は4兆691億円の純資産増加となりました。
これは、証券投資における純資産増加が主な要因です。
詳細な内訳は以下のとおりです。
経常収支 貿易・サービス収支:4973億円の黒字(前年同月比+383億円黒字幅拡大) 貿易収支:5165億円の黒字(前年同月比+530億円黒字幅拡大) 輸出:9兆5591億円(前年同月比+1686億円[+1.8%]増加) 輸入:9兆0427億円(前年同月比+1156億円[+1.3%]増加) サービス収支:▲192億円の赤字(前年同月比▲147億円赤字幅拡大) 第一次所得収支:3兆9202億円の黒字(前年同月比+3129億円黒字幅拡大) 第二次所得収支:▲7394億円(前年同月比▲1209億円赤字幅拡大) 金融収支 直接投資:1兆7342億円の資産増 証券投資:4兆9176億円の資産増 株式・投資ファンド持分:4兆3194億円の資産増 中長期債:▲3兆8557億円の資産減 短期債:4兆4539億円の資産増 金融派生商品:6425億円の資産増 その他投資:▲3兆3548億円の資産減 外貨準備:1295億円の資産増。
うーん、数字がいっぱい出てきて難しいわね。でも、輸出が増えてるってのは良いことじゃない? 景気が良くなると良いわね!
2023年の日本の経常収支分析
日本の経常収支は黒字幅が拡大したけど、なぜ?
貿易赤字縮小とサービス赤字縮小
2023年の経常収支について、改めて分析してみましょう。
黒字幅が拡大した要因と、今後の課題について解説していきます。
公開日:2024/02/09

✅ 2023年の日本の経常収支は20兆6295億円の黒字となり、前年のほぼ倍に増加しました。これは、資源価格の高騰が落ち着き輸入が減少したことで貿易収支赤字が大幅に改善したことが大きな要因です。
✅ さらに、コロナ禍で制限されていた海外からの観光客が戻り、旅行収支が大きく増加したことも経常収支黒字増加に貢献しました。
✅ しかし、記事では経常黒字の増加は「統計上の黒字」であり、安易に現状に安堵してはならないと警鐘を鳴らしています。今後の円相場の需給環境や経済状況には、依然として不確実性があるため、注意深く見守っていく必要があると指摘しています。
さらに読む ⇒東洋経済オンライン出典/画像元: https://toyokeizai.net/articles/-/733448なるほど、2023年は黒字幅が拡大したものの、輸出の伸び悩みやデジタル赤字など、課題も多く残っているということですね。
2023年の日本の経常収支は20兆6295億円の黒字となり、前年の10兆7144億円から黒字幅が92.5%拡大しました。
これは、第一次所得収支が過去最高水準の黒字となった一方、貿易収支とサービス収支が赤字だったものの、赤字幅が前年から縮小したためです。
貿易収支は6兆6290億円の赤字で、前年の15兆7436億円から赤字幅が57.9%縮小しました。
輸出額は前年比2.8%増加しましたが、輸入額は同7.0%減少しました。
輸入額の減少は、資源高の一服による鉱物性燃料の輸入額減少が主な要因です。
サービス収支は3兆2026億円の赤字で、前年の5兆5288億円から赤字幅が42.1%縮小しました。
これは、訪日外国人旅行者数の増加による旅行の受取額増加が主な要因です。
円安は輸出の好機であるものの、実質輸出は伸び悩んでいます。
これは、円安による輸出数量押し上げ効果が現れるまでに一定期間を要することや、企業が為替差益に目を向ける行動をとっていることなどが考えられます。
今後の輸出競争力の強化が課題となっています。
2023年の黒字拡大は一時的なものであってほしいね。円安に頼るんじゃなくて、本物の競争力をつけなきゃ。企業はもっと積極的に海外へ打って出るべきだ。そして、政府はデジタル投資を促進すべきだ。
日本の経常収支と今後の課題
日本の経常収支は過去最大を記録したが、何が課題なの?
デジタル赤字拡大
デジタル赤字は、今後も拡大する見込みということですね。
日本の国際収支における今後の課題を、詳しく見ていきましょう。

✅ 日本の「デジタル赤字」は2024年に過去最大の6兆6506億円となり、10年前の3倍以上に拡大しました。これは、動画配信やクラウドサービスの利用増加に伴い、海外のIT企業への支払いが増えているためです。
✅ 特に通信・コンピューター・情報サービスの赤字は前年比1.5倍の2兆4941億円に達し、日本企業や個人が海外のIT大手に依存している現状が浮き彫りになっています。
✅ 経済産業省の試算によると、2030年にはデジタル赤字が10兆円に達する見込みで、国内のデジタル技術基盤強化が急務となっています。
さらに読む ⇒ビジネスジャーナル出典/画像元: https://biz-journal.jp/economy/post_386460.htmlデジタル赤字の拡大が深刻な問題になっているんですね。
国内のデジタルインフラ強化が急務で、安全保障上の観点からも注視していく必要がありそうです。
日本の経常収支は2022年に過去最大の黒字幅を記録した。
自動車や半導体製造装置などの輸出増加が要因だが、円安の影響もあり、実質的な収益増加は限定的との見方もある。
一方で、デジタル関連の赤字は拡大しており、2023年には5兆5000億円に達した。
これは、OSやSNSなど、海外企業が優勢なデジタル分野への依存が深まっていることを示している。
デジタル赤字は今後さらに拡大する可能性があり、人手不足対策や生産性向上などの課題解決のためには、国内のデジタルインフラ強化が急務となっている。
また、デジタルインフラの海外企業への依存は安全保障上の懸念も生じさせており、中長期的に無視できない課題となっている。
財務省が発表した3月の国際収支速報によると、経常収支は3兆6781億円の黒字となり、過去最大の黒字を記録した。
対外投資からの収益と貿易黒字の増加が要因で、前年同月比で黒字幅を拡大した。
貿易収支は自動車や半導体製造装置等の輸出増により5165億円の黒字となり、サービス収支の192億円の赤字を相殺した。
第1次所得収支は前年同月比で3129億円増加し、3兆9202億円の黒字となった。
旅行収支はインバウンドの伸長で5561億円の黒字となり、前年同月の4568億円から拡大した。
2024年度の経常収支は30兆3771億円と過去最大の黒字を記録し、第一次所得収支が41兆7114億円と過去最大の黒字、旅行収支も過去最大の黒字となった。
2024年度の日本の国際収支は、経常収支が30兆3771億円の黒字となり、2年連続で過去最大となりました。
これは、円安による海外投資の収益増加が要因です。
一方で、貿易収支は4年連続の赤字、サービス収支はデジタルサービスの赤字拡大により赤字となっています。
特にデジタル赤字は10年前の3倍以上に増え、訪日客による旅行収支の黒字を上回る規模となっています。
デジタル赤字が拡大ってことは、日本は海外のITサービスに頼りまくってるってことだよね? ちょっと怖い。もっと自国の技術力を高めて、デジタル分野でも稼げるようにしないと、将来が不安だわ。
本日の記事では、日本の国際収支の現状と今後の課題について解説しました。
黒字基調を維持しつつ、デジタル赤字という新たな問題にどう立ち向かうかが重要になりますね。
💡 日本経済は、経常収支の黒字を維持しているものの、デジタル赤字の拡大という新たな課題に直面。
💡 貿易収支は改善傾向にあるが、円安の影響や実質的な輸出の伸び悩みなど、課題も存在する。
💡 今後の課題として、デジタルインフラの強化、輸出競争力の向上、そして海外への依存からの脱却が挙げられる。