日本の国際収支はどうなる?~2024年、2025年、今後の課題を徹底解説!(国際収支、デジタル赤字、貿易収支?)2023年以降の日本の国際収支と課題
2023年の日本の経常収支は過去最大を更新!貿易赤字縮小と旅行ブームが黒字を牽引。しかし、デジタル赤字が深刻化し、サービス収支を圧迫。2024年も黒字基調ながら、デジタル分野の課題が浮き彫りに。円安と海外投資の行方も注視。
💡 2023年の日本の経常収支は大幅黒字。貿易収支の改善と旅行収支の拡大が貢献。
💡 デジタル赤字の拡大が課題。海外IT企業への支払いが増加し、サービス収支を圧迫。
💡 2024年以降も黒字基調を維持するも、デジタル赤字と旅行収支の動向に注目。
では、まず日本の国際収支の現状を把握することから始めましょう。
本記事では、経常収支を中心に、様々なデータと分析結果をご紹介していきます。
2023年の日本の経常収支
日本の経常収支はなぜ拡大した?
貿易収支改善と旅行収支拡大
本日は、2023年の経常収支について詳しく見ていきましょう。
まず、2023年の日本の経常収支は20.6兆円の黒字。
前年比で大幅に拡大しました。
公開日:2023/02/10

✅ 2022年の日本の経常収支は、資源高と円安の影響で過去8年で最低水準となった。
✅ 貿易赤字の拡大に加え、サービス収支の赤字も拡大しており、中でも「その他サービス収支」の赤字が過去最大を記録した。
✅ その他サービス収支の赤字拡大は、海外の巨大IT企業への支払いや保険・年金サービスなどの赤字が要因と考えられ、日本経済の新たな課題となっている。
さらに読む ⇒|ビジネスインサイダージャパン出典/画像元: https://www.businessinsider.jp/article/265426/なるほど、2023年は黒字幅が拡大したんですね。
貿易収支の改善と旅行収支の黒字拡大が主な要因とのことですが、デジタル関連の赤字も気になりますね。
2023年の日本の経常収支は20.6兆円の黒字となり、前年比で大幅に拡大しました。
これは、貿易収支の赤字幅縮小と旅行収支の黒字拡大が大きく貢献しています。
貿易収支の改善は、鉱物性燃料の輸入価格と輸入量の減少によるもので、原油、液化天然ガス、石炭の輸入量の減少などが要因と考えられます。
旅行収支の黒字拡大は、訪日客数の回復と一人当たり消費支出の高水準維持によるもので、2023年の訪日外国人旅行消費総額は5.3兆円となりました。
サービス収支の内訳は、旅行と産業財産権等使用料が黒字で、年金・保険サービス、デジタル関連項目が赤字です。
産業財産権等使用料の黒字は、海外生産を強化してきた自動車・同附属部品製造業や医薬品製造業の受取が大きいことが要因です。
年金・保険サービスの赤字は、再保険料の支払い拡大が要因と考えられます。
デジタル関連項目の赤字は、専門・経営コンサルティングサービス、著作権等使用料、通信・コンピュータ・情報サービスが赤字となっており、デジタル分野における海外企業のシェアの高さが影響していると考えられます。
サービス収支全体では、米国やシンガポールへの支払いが多く、赤字幅が大きくなっています。
ふむ、2023年の黒字拡大か。資源価格の低下とインバウンド需要の回復が奏功したってことだな。でも、デジタル赤字は放置できない。将来の成長を考えると、国内のデジタルインフラ投資は不可欠だ。
2024年11月の経常収支と今後の課題
日本の経常収支は過去最大を記録!何が黒字を支えている?
第一次所得収支の黒字
2024年11月の国際収支についてですね。
2007年以来の過去最大を記録したとのことですが、内訳を見ると、課題も見えてきます。
公開日:2024/05/11

✅ 2023年度の日本の経常収支は25兆3390億円の黒字で過去最大となりました。これは、貿易収支が3年連続の赤字ながらも、投資収支の黒字が大きく拡大したためです。
✅ 貿易収支は3兆5725億円の赤字でしたが、自動車などモノの輸出が好調で前年度より大幅に縮小しました。しかし、海外のIT企業に支払う「デジタル赤字」は拡大し、過去最大の約5.4兆円となりました。
✅ 一方で、訪日外国人客の増加により旅行収支は黒字となりましたが、サービス収支全体ではデジタル赤字の影響で赤字となりました。経常収支の黒字は、投資収支の黒字が大きく貢献したことがわかります。
さらに読む ⇒朝日新聞デジタル:朝日新聞社のニュースサイト出典/画像元: https://www.asahi.com/articles/ASS5B3HKTS5BULFA00DM.html2024年11月は黒字だったものの、貿易・サービス収支は赤字。
デジタル赤字の拡大と旅行収支の行方が今後のポイントになりそうですね。
2024年11月の日本の経常収支は3兆3525億円の黒字となり、2007年以来の過去最大を記録しました。
しかし、貿易・サービス収支は歴史的な赤字水準となっており、第一次所得収支の黒字が経常収支の黒字を支える構造となっています。
特にサービス収支では、デジタル関連の赤字が拡大し、旅行収支の黒字でどれだけそれを相殺できるかが課題となっています。
2024年の旅行収支は過去最大の黒字幅を記録し、今後も拡大が見込まれますが、観光産業の労働力不足などを考えると、2024年をピークに収束する可能性も考えられます。
一方、デジタル赤字は今後も拡大すると予想され、サービス収支全体で赤字が拡大する可能性があります。
日本の国際収支は、デジタル赤字の拡大と旅行収支の黒字の拡大という相反する傾向が今後も続く可能性があり、今後の動向が注目されます。
へー、2024年は過去最大の黒字記録したんだ。でも、その影で貿易とサービス収支が赤字ってのは気になるね。特にデジタル赤字の拡大は、早急な対策が必要だべさ。
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日本、国際収支で過去最大黒字を達成!円安と投資収益が牽引。貿易黒字も拡大、デジタル赤字増大が課題。今後の経済成長のカギはデジタルインフラ強化。