JDIの苦難と再生への道:液晶ディスプレイ技術と新たな挑戦JDIの現状と未来:技術革新と持続可能な成長戦略
液晶技術で一時代を築いたジャパンディスプレイ(JDI)。スマホ向け低迷、経営混乱、巨額減資を乗り越え、再建への道を探る。有機ELへの転換、シャープへの白山工場売却、そして伊藤CMOによる「第二の創業」改革… JDIは技術力を活かし、コト作りで新たな価値を創出できるか?未来を切り開く挑戦から目が離せない。
💡 ジャパンディスプレイ(JDI)は、日本の液晶ディスプレイ技術を結集して誕生しましたが、業績悪化に苦しんでいます。
💡 JDIは、経営再建のため、減資や工場売却などの対策を講じ、新たな成長戦略を描いています。
💡 JDIは、サステナビリティ経営を重視し、環境・社会・ガバナンス(ESG)への取り組みを強化しています。
それでは、JDIの歴史と現状、そして未来への展望について、詳しく見ていきましょう。
JDIの設立と苦難の道のり
JDIはどのように再建を目指しているのか?
資金調達と事業転換
JDIの設立から現在までの道のりについて見ていきましょう。

✅ ジャパンディスプレイ(JDI)は、2019年にもフレキシブル液晶ディスプレーの投入を目指すと発表し、有機ELパネルに対抗する姿勢を示しました。また、電子ペーパーメーカーの台湾イーインクホールディングスとの提携により、電子看板など非スマートフォン向け事業を拡大していく計画です。
✅ JDIは、有機ELパネルの量産投資について、主要顧客であるアップルとの協議を進めており、アップルからの資金援助の可能性を示唆しています。しかし、JDIの有機EL技術はサムスンに比べて遅れているため、アップルからの資金援助を受ければ下請け体質から脱却することは難しい状況です。
✅ JDIは、世界の先端を行く液晶パネル技術を強みとしており、日本には液晶産業の集積があることから、開発環境において海外勢と比べて優位に立っています。JDIは、フレキシブル液晶パネルの開発を進め、有機ELパネルに対抗する選択肢も検討する価値があるとされています。成長戦略を描くことができれば、産業革新機構からの追加資金支援を受ける可能性も考えられます。
さらに読む ⇒ニュースイッチ日刊工業新聞社出典/画像元: https://newswitch.jp/p/6739JDIは、有機ELへの遅れやアップルとの関係性など、多くの課題に直面していることが分かります。
ジャパンディスプレイ(JDI)は、ソニー、東芝、日立製作所の液晶事業が統合して2012年に設立されました。
設立当初は、スマートフォン向け液晶パネル市場で大きなシェアを獲得していましたが、競争激化や新鋭工場建設の負担が重く、業績悪化に苦しむようになりました。
経営トップは頻繁に入れ替わり、不正会計も発覚するなど、経営は混乱を極めました。
2020年には、投資顧問会社いちごアセットマネジメントから1008億円の資金調達を行い、経営再建を目指しました。
しかし、資金調達できたのはひとまず安心ですが、主力のスマホ向け液晶は低迷が見込まれ、今後の主戦場となる有機ELディスプレーへの参入が課題となっています。
サムスン電子とLGディスプレイの韓国2社が先行する中で、本格的な設備投資はリスクが高い状況です。
資金面での危機は回避しましたが、事業面の展望は厳しい状況です。
今後の経営再建には、スマホ向け液晶の回復と有機ELへの本格参入が不可欠となります。
JDIは、技術力はあるものの、資金繰りの問題や、アップルへの依存体質から脱却できていない点が、今後の課題ですね。事業の多角化が重要になってくると思います。
JDIの再生に向けた取り組み
JDIはなぜ資本金を大幅に減資したのか?
税制優遇措置のため
JDIの再生に向けた取り組みについて解説します。

✅ フォロー機能は、指定した著者の新着記事の通知を受け取る機能です。
✅ フォローした著者の新着記事があると、ヘッダーに赤丸で通知され、マイページでフォロー中の著者一覧を確認できます。
✅ 記事ページの「フォローする」アイコンをクリックすることでフォローでき、マイページからフォローを解除できます。
さらに読む ⇒ジェイビープレス|リアルな知性で世界に勝つ出典/画像元: https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/58817?page=2減資や白山工場の売却など、JDIは様々な対策を講じ、財務基盤の強化を図っていることが分かります。
JDIは、累積損失の解消と持続的な成長に向けた資金確保を目的として、資本金を2152億円から1億円に減資することを発表しました。
これにより、税制上の優遇措置を受けられます。
また、JDIは、主力の白山工場をシャープに売却し、その資金を使って財務負担を軽減しました。
JDIは、いちごアセットの支援の下、経営再建を進めており、ガバナンス体制の見直しなど、新たなスタートを切っています。
今後の動向が注目されます。
JDIの減資や工場売却は、税制上の優遇措置や資金調達に繋がるってことね。でも、この先どうなるか、しっかり見守らないとね。
次のページを読む ⇒
JDI、赤字縮小も通期は下方修正。スマホ低迷で苦境も、技術力で「コト作り」へ転換! 新CMO、企業再生へ。未来価値創造目指し、改革加速。