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ゴールドマン・サックスは、人員削減で苦境を脱出できる?(人員削減、金融市場、ソロモンCEO)ゴールドマン・サックス、3200人削減:金融市場の動向と今後の展望

2023年1月、金融市場の冷え込みと業績低迷を受け、ゴールドマン・サックスが大規模な人員削減を実施。世界経済の減速や投資銀行部門の不振が背景に。コスト削減と効率化を目指すが、その道のりは険しい。今後の動向に注目が集まる。

ゴールドマン・サックスは、人員削減で苦境を脱出できる?(人員削減、金融市場、ソロモンCEO)ゴールドマン・サックス、3200人削減:金融市場の動向と今後の展望

📘 この記事で分かる事!

💡 ゴールドマン・サックスが、2023年初頭に3200人の人員削減を発表。金融市場の低迷とコスト削減が背景。

💡 ソロモンCEOの報酬は増加も、コスト高や収益低迷が課題。経営陣の苦悩が浮き彫りに。

💡 金融市場の変動、FRBの利上げ、世界経済の減速が、ゴールドマン・サックスに試練を与えている。

それでは、詳細を見ていきましょう。

まずは、世界経済と金融市場の現状から解説していきます。

嵐の前の静けさ:金融市場の現状とゴールドマン・サックスの苦境

2023年1月の金融市場、何が不安視されていた?

FRBの利上げとリセッションリスク。

世界経済の減速が、金融機関に深刻な影響を与えていることがよく分かります。

FRBは年内利下げしない」ゴールドマンCEOが見通し

公開日:2024/05/22

FRBは年内利下げしない」ゴールドマンCEOが見通し

✅ ゴールドマン・サックスのデービッド・ソロモンCEOは、米FRBが年内に利下げしないと予想。

✅ 市場は年内の利下げを依然として想定しているが、ソロモン氏は粘着的なインフレの始まりを理由に、利下げはゼロになるとの見解。

✅ ソロモン氏は、欧州は米国より低調な景気のため、年内に利下げが実施されると予想。

さらに読む ⇒ロイター 経済、株価、ビジネス、国際、政治ニュース出典/画像元: https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/IHKTMHUCQBJADCQ7ZEYTNWQ7KI-2024-05-22/

FRBの金融政策と市場の動揺が、ゴールドマン・サックスに大きな影響を与え、試練の始まりを予感させますね。

2023年1月、金融市場は変調の兆しを見せ始めていました。

FRB(連邦準備理事会)によるインフレ抑制のための利上げは、リセッション(景気後退)リスクを孕んでおり、市場はFRBの金融緩和への転換時期を注視していました。

1月12日に発表される米消費者物価指数(CPI)の結果次第では、2月のFOMC(連邦公開市場委員会)での利上げ幅縮小の可能性も示唆されていました。

10日朝には米国10年債利回りが低下するなど、金融市場は不安定な動きを見せていました。

このような金融市場の冷え込みは、世界経済の減速や企業取引の鈍化を招き、金融機関に大きな影響を与えていました。

特に、ゴールドマン・サックスは、2022年第4四半期の決算で、純営業収益が前年同期比16%減の106億ドル、事業コストが11%増と低調な結果を発表しており、厳しい状況に直面していました。

ソロモンCEOの見解は、今後の市場を読む上で非常に重要だな。ゴールドマン・サックスの戦略にも注目したい。

人員削減の嵐:レイオフとコスト削減への対応

ゴールドマン・サックス、人員削減の背景は?

市場環境の悪化と景気後退への備え。

人員削減は、コスト削減の緊急対策としてやむを得ないのかもしれません。

米ゴールドマン・サックス、今週中に3200人削減へ
米ゴールドマン・サックス、今週中に3200人削減へ

✅ 米金融大手ゴールドマン・サックスは、経済状況の悪化を受けて、3200人の人員削減を今週中に実施する見通し。

✅ 削減対象はトレーディング・銀行部門が中心で、合併・買収(M&A)や新規株式公開(IPO)の低迷が業績に影響している。

✅ 他の米大手企業でも人員削減が進んでおり、アマゾンは1万8000人、モルガン・スタンレーも削減に着手している。

さらに読む ⇒出典/画像元: https://www.cnn.co.jp/business/35198367.html

人員削減の規模とスピードに、企業の危機感が表れていますね。

ただ、人員削減だけでは、根本的な解決にはならない気がします。

2023年1月11日、ゴールドマン・サックスは、金融危機以来最大規模となる人員削減を開始しました。

この削減は、全従業員の約6%にあたる3200人を超える規模となり、投資銀行部門やトレーディング部門を中心に、アジア地域ではプライベートバンキングや調査部門でもレイオフが実施されました

背景には、ウクライナ戦争による企業ディールの大幅な減少、資本市場の活動鈍化といった市場環境の悪化があります。

同様に、アマゾンが18000人以上、米メタも11000人の人員削減を発表しており、これは景気後退に備える動きと見られています。

ゴールドマン・サックスは、2023年には人員削減による2億ドル、その他の取り組みで4億7500万ドルのコスト削減を見込んでおり、出張費などの経費見直しに加え、2023年の賞与も約4割削減する見込みです。

アナリストからは、コスト削減が数字に表れるまで時間がかかること、2023年第1四半期に計上されるリストラ関連費用が高いハードルになるという見方が示されています。

人員削減は、やっぱり痛いよね。でも、企業が生き残るためには、必要な決断なのかもしれないね。

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ゴールドマン・サックス、業績不振でコスト削減と人員削減へ。1400~2300人規模のリストラで効率化目指す。今後の戦略に注目。