Diamond Edge Logo Menu opener

トヨタのBEV戦略とは!?バッテリー技術革新と生産工程の効率化に迫る!!

トヨタのBEV戦略とは!?バッテリー技術革新と生産工程の効率化に迫る!!
📘 この記事で分かる事!

💡 トヨタがBEV戦略において注力しているバッテリー技術の革新について解説します。

💡 全固体電池の実用化に向けた取り組みや、液系リチウムイオン電池の進化について詳しく説明します。

💡 さらに、生産工程の効率化や、新たな4輪駆動制御技術「DIRECT4」についても紹介します。

それでは、最初のテーマに移りましょう。

トヨタのBEV戦略 バッテリー技術革新と生産工程の効率化

それでは、トヨタのBEV戦略について詳しく見ていきましょう。

出光とトヨタ、バッテリーEV用全固体電池の量産実現に向けた協業を開始
出光とトヨタ、バッテリーEV用全固体電池の量産実現に向けた協業を開始

✅ 出光興産とトヨタ自動車は、BEV向け全固体電池の量産化に向けて協業することで合意しました。

✅ 両社は、固体電解質の量産技術開発、生産性向上、サプライチェーン構築を共同で進め、2027~2028年の全固体電池実用化を目指します。

✅ 協業は、硫化物固体電解質の開発と量産化を3つのフェーズに分けて実施し、出光の量産実証装置を用いて量産化を進め、トヨタは全固体電池搭載車の開発を進めます。

さらに読む ⇒トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト出典/画像元: https://global.toyota/jp/newsroom/corporate/39898897.html

出光興産との協業は、全固体電池の実用化を大きく前進させるものとして期待されますね。

トヨタは、2026年に次世代BEVを導入することを目指し、バッテリー技術の革新に力を入れています。従来の液系リチウムイオン電池では、角形電池のエネルギー密度を向上させたり、HEV向けのバイポーラ構造を採用したりすることで、性能とコストの両立を目指した多様なバッテリーラインナップを展開していきます。さらに、実用化フェーズに入った全固体電池は、航続距離の向上と急速充電時間短縮に大きく貢献する革新的なバッテリーとして期待されています。これらのバッテリー技術に加えて、ロケットの極超音速空力技術を応用した空気抵抗削減技術を開発することで、航続距離をさらに伸ばし、お客様の期待を超えるBEVの商品力向上を目指しています。また、生産工程の革新として、車体のシンプル化、ギガキャストによる一体成形、自走組立ラインの導入などにより、従来の半分程度の生産準備期間、生産工程、工場投資を実現し、BEVの収益性確保を目指します。これらの技術革新により、トヨタはお客様の期待に応える高性能なBEVを提供し、電動化社会の実現に貢献していきます。

全固体電池、早く乗ってみたいわ。

トヨタのEV技術革新 バッテリー性能と航続距離の向上

続いて、トヨタのバッテリー性能と航続距離の向上について解説します。

全固体電池」27年にも実用化、トヨタが目指す性能
全固体電池」27年にも実用化、トヨタが目指す性能

✅ トヨタ自動車は2027-28年にも電気自動車(EV)向けで全固体電池の実用化を目指します。これは、当初のハイブリッド車(HV)向け実用化目標を前倒しにしたもので、耐久性向上によるEV向け開発への軸足移行が背景にあります。

✅ 全固体電池は体積当たり2.4倍の航続距離延長を目標とし、急速充電時間約10分を実現することで、現行のEV「bZ4X」の航続距離を約1200キロメートルに伸ばす計画です。さらに、3倍の容量を持つ次世代型全固体電池も30年頃の実用化を目指しています。

✅ トヨタは、全固体電池に加え、液系LiBの技術ロードマップも発表しました。26年発売予定の次世代EVでは、薄型で航続距離を2倍、コストを20%削減した高性能版角形電池を採用し、急速充電時間は20分程度を目指します。さらに、普及モデル向けには、部品点数を大幅に削減したバイポーラ型LiBや、超薄型ラミネート型電池を開発し、顧客ニーズに合わせた電池のバリエーション展開を進めていく予定です。

さらに読む ⇒ニュースイッチ by 日刊工業新聞社出典/画像元: https://newswitch.jp/p/37318

全固体電池の性能向上は、EVの航続距離を大幅に伸ばす可能性を秘めていますね。

トヨタ自動車は、EV関連技術に大きく焦点を当てた新技術を発表しました。パフォーマンス版、普及版、ハイパフォーマンス版の3種類の液系リチウムイオン電池に加え、全固体電池の開発も加速しています。パフォーマンス版電池は航続距離1000kmを目指し、急速充電を20分以下に短縮することを目標としています。普及版電池はコストパフォーマンスを重視し、航続距離を20%向上させ、コストを40%削減し、急速充電を30分にすることを目指しています。ハイパフォーマンス版電池は普及版をベースに航続距離をさらに10%向上させ、急速充電を20分以下にすることを目指しています。全固体電池は、2027~28年の実用化を目指しており、航続距離を20%向上させ、急速充電を10分以下に短縮することを目標としています。さらに、空力特性の向上、生産工程の効率化、小型eAxle、SiCウエハーの内製化など、EV性能向上のための幅広い技術革新も発表されました。これらの技術革新によって、トヨタはEV市場における競争力を強化し、脱炭素社会の実現に貢献していくことを目指しています。

電気自動車って、ガソリン車より充電時間がかかるって聞いてたけど、こんなに短くなったんだ!

トヨタの新しい4輪駆動制御技術「DIRECT4」 モーター技術による精密な車両制御

それでは、トヨタの新4輪駆動制御技術「DIRECT4」について解説します。

レクサス、バッテリEV専用の新型「RZ」世界初公開 新四輪駆動力システム「DIRECT4」採用

公開日:2023/03/30

レクサス、バッテリEV専用の新型「RZ」世界初公開 新四輪駆動力システム「DIRECT4」採用

✅ レクサス初のバッテリーEV専用モデル「RZ」は、バッテリEV専用プラットフォーム「e-TNGA」を採用し、フロント150kW、リア80kWのモーターを搭載した新四輪駆動力システム「DIRECT4」を採用することで、ダイレクトな加速感と気持ちの良い旋回フィーリングを実現しています。

✅ 「DIRECT4」は、前輪と後輪の駆動比を0:100~100:0の間でコントロールすることで、発進時や直進加速時は車両のピッチングを抑え、コーナリング時には車速や舵角などの状態に応じて駆動力配分を最適に制御します。

✅ さらに、RZは、円形ステアリングに加え、異形ステアリングとステアバイワイヤを採用することで、交差点やUターン、車庫入れなどのシーンに応じて、持ち替えることのないステアリング操作を可能にし、操縦安定性と乗り心地を向上させています。

さらに読む ⇒Car Watch出典/画像元: https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1404313.html

DIRECT4は、モーター技術を活用することで、よりダイレクトな運転操作を実現するんですね。

トヨタ自動車は、欧州レクサスのブランドを通じて、4輪駆動制御技術「DIRECT4」を発表しました。DIRECT4は、モーターを活用したシステムで、ハイブリッド車(HEV)や電気自動車(EV)といった今後の電動車での活用を目指しています。モーターならではの駆動制御技術によって、車両の運動をより精密に制御することが可能になります。DIRECT4は、従来のエンジン駆動方式とは異なり、4輪それぞれにモーターが発生する駆動力を伝達することで、車輪の独立した制御を実現します。例えばHEVでは、エンジンで前輪を駆動し、電動アクスルで後輪を駆動する仕組みです。EVでは、前後共に電動アクスルを搭載します。モーターの応答性の高さにより、アクセルペダルを踏んだ瞬間に車輪に力が伝わるため、従来のエンジン車に比べてよりダイレクトな制御が可能になります。トヨタは、2019年の東京モーターショーで、EVのコンセプト車「LF-30Electrified」を発表し、4輪それぞれにインホイールモーターを搭載することで、運転者の意図通りの車両姿勢制御を実現するビジョンを示しました。しかし、インホイールモーターの採用には、ばね下質量の増加や対応プラットフォームの開発など、課題も存在します。DIRECT4は具体的な例を示していませんが、アイシン精機が実施した電動アクスルを用いた試乗会では、緊急時の車両姿勢制御やカメラと組み合わせた制御などのデモンストレーションが行われました。試乗会では、緊急回避時に後輪左右の電動アクスル出力を制御することで、車両の姿勢を安定させる実験が行われました。この実験では、35km/h程度の速度で、制御しない場合に比べて車両の姿勢が約1m外側に安定する効果が確認されました。DIRECT4は、今後モーター技術の進歩とともに、より精度の高い車両制御技術として発展していくことが期待されています。

DIRECT4、これは画期的だな!

トヨタの次世代バッテリー開発 日本における生産体制強化とカーボンニュートラルへの貢献

次のテーマは、トヨタの次世代バッテリー開発と生産体制強化についてです。

トヨタ、BEV向け次世代電池と全固体電池の開発・生産計画が経産省プロジェクトに認定
トヨタ、BEV向け次世代電池と全固体電池の開発・生産計画が経産省プロジェクトに認定

✅ トヨタ自動車は、2026年導入予定の次世代電気自動車(次世代BEV)向けに「パフォーマンス版」次世代電池と全固体電池の開発・生産計画を発表し、経済産業省から「蓄電池に係る供給確保計画」として認定されました。

✅ この計画は、パフォーマンス版次世代電池のプライムプラネットエナジー&ソリューションズおよびプライムアースEVエナジーでの生産、そして全固体電池の開発・生産計画を含み、2026年以降に順次開始され、生産規模は年産9GWhとなります。

✅ 今回の認定は、経済安全保障推進法に基づく「蓄電池に係る安定供給確保を図るための取組方針」に基づいており、トヨタは日本の産業発展と蓄電池生産基盤強化、そして電動車の商品力向上に貢献することで、マルチパスウェイを軸にしたカーボンニュートラルの実現を目指すとしています。

さらに読む ⇒ クルマ情報サイトーGAZOO.com出典/画像元: https://gazoo.com/news/res/24/09/07/r385942/

経済産業省から認定を受けたことは、トヨタの取り組みが信頼できるものであることを示していますね。

トヨタ自動車は、2026年導入予定の次世代電気自動車に搭載する次世代電池(パフォーマンス版)と全固体電池の開発・生産計画が経済産業省から認定されました。次世代電池(パフォーマンス版)は、プライムプラネットエナジー&ソリューションズ株式会社(PPES)とプライムアースEVエナジー株式会社(PEVE)で生産され、全固体電池はトヨタバッテリー株式会社で開発・生産されます。トヨタは、日本における電池開発・生産を進めることで、日本の産業の発展と蓄電池の生産基盤強化に貢献し、電動車の商品力を高め、カーボンニュートラルの実現を目指します。

トヨタ、頑張ってるなぁ!

トヨタの未来展望 モビリティ社会への貢献と課題

最後は、トヨタの未来展望について解説します。

モビリティ・カンパニーへの変革加速 佐藤社長が語るトヨタの未来

公開日:2023/04/11

モビリティ・カンパニーへの変革加速 佐藤社長が語るトヨタの未来

✅ トヨタの佐藤恒治新社長は、モビリティ・カンパニーへの変革を掲げ、その道筋を説明しました。特に、中嶋副社長は商品軸での取り組みについて、電動化、知能化、多様化という3つのアプローチを詳細に解説しました。

✅ 電動化においては、2026年までにBEVを10モデル投入し、販売台数を年間150万台に拡大する計画です。さらに、次世代BEVでは航続距離を2倍に伸ばし、走りとデザインの両面で革新的な進化を目指します。また、FCEVは商用車を軸に量産化を進め、水素エンジンの基礎研究も開始しました。

✅ 知能化では、クルマの知能化、サービスの知能化、そして社会へのつながりを広げる取り組みを進めます。クルマでは、先進安全技術やマルチメディア機能のアップデートに加え、次世代BEVでは「乗り味」のカスタマイズも可能になります。サービス面では、クルマがインフラとつながり、リアルタイムの交通情報活用による輸送効率向上などを目指しています。

さらに読む ⇒トヨタイムズ出典/画像元: https://toyotatimes.jp/toyota_news/new_management_policy/001_2.html

モビリティ・カンパニーへの変革、今後のトヨタの動向に注目ですね。

トヨタは、創業以来、「豊田綱領」のもと、お客様、パートナー、従業員、そして地域社会の皆さまの幸せをサポートし、安全で、環境に優しく、誰もが参画できる住みやすい社会の実現を目指してきました。現在、コネクティッド・自動化・電動化などの新しい技術分野にも注力し、モビリティカンパニーへと生まれ変わろうとしています。今後も、創業の精神および国連が定めたSDGsを尊重し、すべての人が自由に移動できるより良いモビリティ社会の実現に向けて努力してまいります。政府は、2035年度までに温室効果ガス排出量を2013年度比で60%削減、2040年度には73%減らす目標案を軸に調整を進めています。経産省と環境省が示したこの案は、COP28で決定した水準(35年までに66%減)を下回っており、国内外からの批判が予想されます。一方、トヨタ自動車は、市場投入を予定していた次世代電気自動車(EV)の生産開始時期を2027年半ばに延期する方向で調整しています。欧米などでのEV化の減速を受け、開発期間にゆとりを持たせ、商品力を強化する狙いです。また、販売計画についても想定を下回る可能性があり、市場の急激な変動に対応する構えを見せています。この経営判断は成長戦略を維持するためには重要ですが、計画目標の変更が繰り返されれば、技術陣の士気の低下にもつながる可能性があります。その他、AI導入や資金調達紹介による交通空白解消を模索する官民組織の初会合、トヨタによる認証不正問題の再発防止策の報告、トヨタの北京営業拠点閉鎖などが報じられました。

電気自動車って、未来の乗り物なんだね!

今回の記事では、トヨタのBEV戦略における最新技術や取り組みについてご紹介しました。

🚩 結論!

💡 トヨタは、バッテリー技術の革新、生産工程の効率化、新たな4輪駆動制御技術「DIRECT4」などに取り組んでいます。

💡 全固体電池の実用化など、未来のモビリティ社会実現に向けた取り組みが加速しています。

💡 トヨタの取り組みは、日本の産業発展とカーボンニュートラル実現に大きく貢献すると期待されます。