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トヨタの水素エンジン、スーパー耐久で進化!実用化への道は?水素エンジン技術、スーパー耐久で鍛え上げられたとは!?

トヨタの水素エンジン、スーパー耐久で進化!実用化への道は?水素エンジン技術、スーパー耐久で鍛え上げられたとは!?

📘 この記事で分かる事!

💡 トヨタは、スーパー耐久シリーズに水素エンジンを搭載した車両を参戦させている。

💡 水素エンジンは、レースでの技術検証を経て、実用化に向けて開発が進められている。

💡 海外では、水素エンジン車の走行実証が開始され、実用化に向けた取り組みが進んでいる。

それでは、第一の章として、トヨタの取り組みから見ていきましょう。

トヨタのスーパー耐久シリーズ参戦と水素エンジン開発

本日は、トヨタ自動車のスーパー耐久参戦と水素エンジン開発についてお話をお伺いします。

トヨタの水素エンジンカローラとGR86(CN燃料車)がスーパー耐久シリーズ2023ファイナル富士4時間レースに参戦。水素技術の実用化を目指して、水素ユニット搭載のハイエースで実証実験を実施
トヨタの水素エンジンカローラとGR86(CN燃料車)がスーパー耐久シリーズ2023ファイナル富士4時間レースに参戦。水素技術の実用化を目指して、水素ユニット搭載のハイエースで実証実験を実施

✅ トヨタ自動車は、スーパー耐久シリーズに液体水素で走行する「32 ORC ROOKIE GR Corolla H2 Concept」と、カーボンニュートラル燃料で走行する「28 ORC ROOKIE GR86 CNF Concept」で参戦。水素エンジンカローラは、エンジン性能、航続距離、車重の改善に加え、CO₂回収技術への挑戦として、大気中のCO₂回収装置をエンジンルームに装着し、試験的にCO₂回収を行う。

✅ 水素エンジン技術の実用化に向けて、水素エンジンを商用ハイエースに搭載し、事業会社の運行による走行実証をオーストラリアの公道で行うことを発表。これは、スーパー耐久シリーズでの走行を通して鍛えられた水素エンジン技術を公道でも実証し、商用利用の実用性や運転操作性、耐久性などを開発していく取り組み。

✅ 水素エンジンハイエースの走行実証は、2023年10月23日から2024年1月の約4か月間、オーストラリア・メルボルン近郊の公道で行われ、建設会社、警備会社の運行による走行実証を通じて、水素エンジン技術の実用化に向けた取り組みを進める。

さらに読む ⇒Motor-Fan総合TOP出典/画像元: https://motor-fan.jp/mf/article/180850/

水素エンジン車の開発は、まさに未来へ向けた挑戦ですね。

トヨタは、2023年シーズンもスーパー耐久シリーズに「水素エンジンカローラ」と「カーボンニュートラル燃料搭載GR86」で参戦しています。

水素エンジンカローラは、5月の富士24時間レースでの初参戦から、液体水素ポンプの性能向上、航続距離の延長、軽量化などを経て進化を遂げました。

さらに、大気中のCO2を回収する装置を搭載し、CO2回収技術への挑戦も開始しました。

一方、カーボンニュートラル燃料搭載GR86は、環境負荷の低い燃料でレース参戦することで、カーボンニュートラル実現に向けた取り組みを推進しています。

トヨタはこれらの取り組みを通じて、モータースポーツで培った技術を、実用化に向けた開発に活かしていくとしています。

うん、水素エンジンって、環境問題への取り組みとして注目されてますよね。

水素エンジン技術の実用化に向けた海外での取り組み

続きまして、水素エンジン技術の実用化に向けた海外での取り組みについてご説明いたします。

トヨタ、水素エンジン「ハイエース」の走行実証をオーストラリアで開始 気体水素を搭載

公開日:2023/11/11

トヨタ、水素エンジン「ハイエース」の走行実証をオーストラリアで開始 気体水素を搭載

✅ トヨタ自動車は、オーストラリアで水素燃焼エンジンを搭載したハイエースの走行実証を開始すると発表しました。

✅ このハイエースは、スーパー耐久で開発中の気体水素システムを搭載しており、商用利用における実用性、運転操作性、耐久性などを評価します。

✅ 走行実証はメルボルン近郊の公道で行われ、将来の実用化に向けた重要なステップとなります。

さらに読む ⇒Car Watch出典/画像元: https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1546267.html

海外でも水素エンジン技術への関心が高まっているようですね。

水素エンジン技術の実用化に向けた取り組みは海外にも広がり、オーストラリアでは水素エンジンハイエースを用いた走行実証が開始されました。

これは、スーパー耐久シリーズで鍛えられた水素エンジン技術を、将来の実用化に向けて、公道での走行実証を通してさらに進化させていくための取り組みです。

オーストラリアの実証では、建設会社や警備会社の運行による走行実証を行い、顧客の使用環境下での商用利用における実用性や運転操作性、耐久性などの開発を進めます。

トヨタは、これらの取り組みを通じて、水素エンジン技術の実用化を加速させ、カーボンニュートラル社会の実現に貢献していくことを目指しています。

海外でも走ってるんだ!すごいね!

水素エンジンカローラの進化とスーパー耐久レースの役割

それでは、水素エンジンカローラの進化とスーパー耐久レースの役割についてお話をお伺いします。

うっすら頂上が見えてきた」水素エンジン4年目の挑戦 自動車研究家 山本シンヤ氏インタビュー

公開日:2024/06/07

うっすら頂上が見えてきた」水素エンジン4年目の挑戦 自動車研究家 山本シンヤ氏インタビュー

✅ 水素エンジンカローラが4年連続で24時間耐久レースに挑戦し、航続距離が大幅に伸び、給水素方式でもガソリン車並みのクイックチャージを実現した。

✅ 水素エンジンは当初は孤軍奮闘していたが、近年は多くのメーカーが水素技術に注目し、選択肢の一つとして認められるようになった。

✅ スーパー耐久は、「未来のために、ここを活用してほしい」という理念のもと、新しい技術を試すための場として進化を続けており、水素エンジン技術の開発に大きく貢献している。

さらに読む ⇒トヨタイムズ出典/画像元: https://toyotatimes.jp/report/hpe_challenge_2024/002.html

スーパー耐久シリーズでの挑戦は、水素エンジン技術の大きな進歩に繋がっているんですね。

水素エンジンカローラが4年連続で24時間耐久レースに挑戦した。

自動車研究家の山本シンヤ氏は、今年は水素エンジンの進化が著しく、航続距離が伸び、給水素スピードも向上したことで、本格的な勝負ができる段階に来ていると評価した。

特に、航続距離は昨年比1.5倍に伸び、ポンプとタンクの改善が大きな要因となっている。

山本氏は、チームの雰囲気やドライバーのコメントから、24時間完走の可能性を感じている。

また、水素エンジンに対する世間の受け止め方も、4年前の孤軍奮闘から、今では様々な選択肢の一つとして認められるようになってきたと指摘。

スーパー耐久レースにおける実験的な取り組みは、20年以上前から継続されており、未来の自動車開発にとって重要な役割を果たしていることを強調した。

今年は新たにSTMO(スーパー耐久未来機構)として、より進化した実験の場へと発展している。

スーパー耐久って、技術開発の場としても重要な役割を担っているんだな。

水素エンジン実用化に向けた課題と未来の展望

次は、水素エンジン実用化に向けた課題と未来の展望についてご説明いたします。

水素エンジンは普及するのか?課題と将来性を解説

公開日:2023/09/01

水素エンジンは普及するのか?課題と将来性を解説

✅ 水素エンジンは、ガソリンや軽油の代わりに水素と酸素の燃焼反応を利用して動力源とするエンジン。従来のエンジンの内燃機関を応用したもので、水素燃料電池車とは違い、短時間で燃料を供給できること、高負荷時に効率が高くなること、純度の低い水素でも使用できる利点がある。

✅ 水素エンジンは大型商用車や海上輸送分野などでの活用が期待されているが、インフラ整備の遅れ、水素ステーションの設置コストや水素燃料自体の高コスト、安全性の確保、低燃費などの課題がある。

✅ トヨタは水素エンジン車「カローラ」のレース参戦、ホンダは小型水素エンジンの開発、広州汽車集団は試作車を発表するなど、大手自動車メーカーは水素エンジンの開発を進めている。水素社会実現に向けた実用的・効率的なソリューション開発が期待される。

さらに読む ⇒Wealth Roadウェルスロード|資産運用の第一歩出典/画像元: https://wealthroad.jp/archives/8498

課題は多いですが、水素エンジンは将来のモビリティ社会において重要な役割を果たしていくでしょう。

この記事は、水素エンジンの実用化に向けた課題と現状、克服に向けた取り組み、そして未来の展望について解説しています。

課題 水素エンジンの実用化には、高圧水素タンクや水素供給システムのコスト、インフラ整備の遅れ、安全性や環境負荷といった多くの課題があります。

現状 高圧水素タンクの製造コストは高いため、材料開発と製造技術の革新が求められています。

水素供給インフラの整備も遅れており、特に地方都市や過疎地域では、水素ステーションの設置が課題となっています。

取り組み 水素エンジンの市販化に向けて、エンジンの量産化、安全性の検証、製造コストの削減、そして液体水素の取り扱い技術の開発が進められています。

未来の展望 水素エンジンは、電気自動車(EV)と並んで、持続可能なエネルギー源として期待されています。

両者の違いと可能性を比較検討し、それぞれの強みを活かした未来のモビリティ社会を構築していくことが重要です。

水素エンジンって、ガソリン車より環境に優しいのかな?

水素エンジン車の進化と2024年富士24時間耐久レースでの成果

最後に、水素エンジン車の進化と、2024年富士24時間耐久レースでの成果についてお話をお伺いします。

進化した液体水素エンジンGRカローラ S耐富士24時間に挑戦
進化した液体水素エンジンGRカローラ S耐富士24時間に挑戦

✅ トヨタは、液体水素を燃料とする「32 ORC ROOKIE GR Corolla H2 Concept」で、「ENEOS スーパー耐久シリーズ 2024 Empowered by BRIDGESTONE 第2戦 NAPAC富士SUPER TEC 24時間レース」に参戦します。

✅ 今回の参戦では、液体水素ポンプの耐久性向上や異形タンク採用による航続距離の向上、CO2 回収技術の進化など、さまざまな技術革新が盛り込まれています。

✅ レースには、近藤 真彦選手、ヤリ=マティ・ラトバラ選手、MORIZO選手らが出場し、カーボンニュートラルの実現に向けて新たな挑戦を続けます。

さらに読む ⇒トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト出典/画像元: https://global.toyota/jp/newsroom/corporate/40849694.html

2024年レースでは、水素エンジン車の更なる進化が見られたんですね。

2024年5月の富士スピードウェイでの24時間耐久レースで、トヨタ自動車の液体水素エンジン車は、2年目の進化を遂げました。

液体水素供給系を中心に、カーボンニュートラルという視点で採用された主な新技術は4つです。

1つ目の新技術は、液体水素ポンプの耐久性を向上させた「Dual-Drive」というクランク機構です。

2023年仕様では片側駆動だったクランクシャフトを、両側から均等に駆動することで、軸受への偏荷重を解消しました。

2つ目の新技術は、楕円形の液体水素タンクです。

2023年仕様の円筒形タンクに比べ、搭載容量を約1.5倍に増やすことができました。

3つ目の新技術は、液体水素を気化する気化器の温度制御を最適化したことです。

エンジン冷却水を利用して液体水素を気化させる際に、過熱や過少供給を防ぐことで、安定的な供給を実現しました。

4つ目の新技術は、水素ガスの燃焼制御の進化です。

2023年仕様では、水素ガスの燃焼が不安定になることが課題でしたが、2024年仕様では、燃焼制御システムを改良することで、安定した燃焼を実現しました。

さらに、公にはされていませんが、もう1つの新技術が開発されている模様です。

これらの技術により、液体水素エンジン車の性能と耐久性が大幅に向上し、24時間耐久レースを完走することができました。

トヨタは、これらの技術をさらに発展させ、液体水素エンジン車の普及を目指しています。

水素エンジン車って、いつになったら普通の車になるのかな?

本日は、トヨタの水素エンジン開発についてご紹介いたしました。

🚩 結論!

💡 スーパー耐久シリーズでのレース参戦を通じて、水素エンジンは進化を遂げている。

💡 水素エンジンは、実用化に向けて課題は多いものの、技術革新は進んでいる。

💡 水素エンジンは、カーボンニュートラル社会の実現に大きく貢献する可能性を秘めている。