千代田化工建設の業績悪化は、ザクリ社の破綻が原因?ザクリ社破綻の影響とは!?
米LNGプラント事業の合弁相手破綻で150億円赤字!千代田化工建設は、プロジェクト離脱の可能性も視野に、今後の事業戦略をどう立て直すのか?脱炭素化に向けた取り組みと、LNG需要拡大と価格高騰の課題にどう向き合うのか、今後の展開に注目!
💡 千代田化工建設は、ザクリ社の破綻により多額の赤字を計上しました。
💡 ザクリ社との合弁プロジェクトで、追加費用を負担することになりました。
💡 千代田化工建設は、脱炭素化事業など、新たな事業にも注力しています。
それでは、最初の話題に移りましょう。
ザクリ社の破綻による千代田化工建設の業績悪化
千代田化工建設はなぜ赤字に?
LNGプラント事業の失敗
それでは、千代田化工建設の業績悪化について詳しく見ていきましょう。
公開日:2019/03/08

✅ 千代田化工建設は、LNGプラント事業のコスト増加により、1000億円以上の赤字を計上し、深刻な経営危機に直面している。
✅ 特に米国で遂行中のキャメロンLNGプロジェクトでは、労働者の人件費高騰が工事コストの増大をもたらし、赤字の主因となっている。
✅ 千代田化工建設は、資金繰りの不安を払拭し、財務体質を強化するため、抜本的な対策を急いでいる。
さらに読む ⇒ダイヤモンド・オンライン出典/画像元: https://diamond.jp/articles/-/1962041000億円以上の赤字ですか... これは深刻ですね。
千代田化工建設は、2024年3月期に150億円の営業赤字を計上しました。
これは、米国の液化天然ガス(LNG)プラント事業の合弁相手企業であるザクリ・インダストリアル社の経営破綻によるものです。
ザクリ社の破綻により、千代田化工建設はプロジェクトの追加費用を負担することになり、純損益ベースでは従来計画比370億円の押し下げ要因となりました。
3月末時点の自己資本は49億円と、前の期末の222億円から大きく減少しました。
千代田化工建設は、顧客との協議が継続していることから、今期(2025年3月期)の業績予想を公表を見送りました。
ザクリ社、聞いたことないわ。アメリカの会社だったんだね。
今後のプロジェクト完工に向けた千代田化工建設の取り組み
千代田化工建設はザクリ社プロジェクトから離脱の可能性についてどう対応する?
完工に向け費用見積もり、資金確保済み。
それでは、今後のプロジェクトの動向について見ていきましょう。

✅ 千代田化工建設は、米国でのLNGプラント建設による巨額の損失で経営再建策が遅延しており、3月末までに筆頭株主である三菱商事などから財務支援を受ける予定だが、遅れる可能性が出ている。
✅ しかし、受注環境は好転しており、米テキサス州でLNGプラントを受注、再生可能エネルギー分野では北海道での風力発電関連の蓄電池システムを受注するなど、立て直しへの足がかりをつかみ始めている。
✅ 財務支援を受けるには、再生エネルギー分野を軸に、受注環境や案件の採算悪化の影響を受けにくい体制への転換を示すことが求められる。
さらに読む ⇒ニュースイッチ by 日刊工業新聞社出典/画像元: https://newswitch.jp/p/16741再生可能エネルギー分野に注力するのは良いですね。
千代田化工建設は、ザクリ社のプロジェクトからの離脱の可能性に伴う今後のプロジェクト完工に向けて、必要と見込まれる十分な費用を見積もったと発表しました。
また、約1000億円程度の手元現預金を持っており、業務運営に支障はないとしています。
千代田化工建設は、顧客と残りの合弁相手企業と合意した短期的な遂行計画や完工までの長期的な計画に基づき、契約交渉を進め、2024年7-9月期以降に合意内容を踏まえ採算の見直しを実施し、自己資本の回復を目指すと発表しました。
頑張ってね!
千代田化工建設の脱炭素化に向けた取り組み
千代田化工建設はどんな未来を目指している?
持続可能な未来創造
次に、千代田化工建設の脱炭素化に向けた取り組みについて見ていきましょう。

✅ 千代田化工建設の榊田雅和会長兼社長は、同社の脱炭素やライフサイエンス事業が活況を呈しており、多くの引き合いがあることを明らかにしました。
✅ 同社は、脱炭素化に向けた技術開発や、バイオ燃料蒸留装置などの新製品の投入など、積極的に事業展開を進めています。
✅ 榊田会長は、これらの事業が同社の成長を牽引していくと期待しており、今後も積極的に事業を拡大していく方針を示しました。
さらに読む ⇒日刊工業新聞 電子版出典/画像元: https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00682268脱炭素化事業は、今後の成長分野ですね。
千代田化工建設は、脱炭素社会と安定供給の両立を目指し、北海道豊富町に風力発電の電力を調整する蓄電所を建設しています。
同社は、水素エネルギーやCO2回収・貯留などの脱炭素技術を開発し、社会実装を進めています。
また、LNGプラントの建設で培ったエンジニアリング力と多様な人財を活かし、ESG経営に取り組んでいます。
中期経営計画では、事業ポートフォリオの確立、収益力向上、環境負荷低減、人財育成、公正な企業運営を重点に掲げ、地球と人類にとってサステナブルで豊かな未来を創造していくことを目指しています。
千代田化工建設の榊田社長は、LNGと水素の両立を目指し、世界のエネルギー転換に貢献するビジョンを語りました。
脱炭素化って、儲かるのか?
LNG需要の高まりと千代田化工建設の戦略
LNG需要は高まる一方、課題も山積?
価格高騰と脱炭素化
最後は、LNG需要の高まりと千代田化工建設の戦略について見ていきましょう。

✅ 千代田化工建設は、カタール国営石油会社から1兆数千億円規模のLNGプラントを受注。これは日本企業が受注したプラントの中で最大規模であり、完成は25年から27年を見込む長期プロジェクトです。
✅ 千代田化工建設は、過去にリスク管理の問題を抱え、経営が悪化していましたが、三菱商事出身の現経営陣はリスク管理の徹底を重視しており、今回のプロジェクトでは、特に労働者の多様性や周辺国の緊張関係などをリスク要因として認識しています。
✅ 脱炭素化の流れの中で、アジアでのLNG需要は増加しており、今回のプロジェクトではCO₂排出量削減のための設備も設置される予定です。しかし、最大の課題はリスク管理の徹底であり、それがプロジェクトの成否を左右するとされています。
さらに読む ⇒財界オンライン出典/画像元: https://www.zaikai.jp/articles/detail/303LNGプラントの受注は、今後の安定収入に繋がるでしょう。
ウクライナ危機の影響でLNG需要が高まっている一方、高騰する価格や資材費が課題です。
同社は、アジア市場のLNG需要拡大を見据えつつ、脱炭素化に向けた取り組みも強化しています。
特にカタールとの長期的な関係を重視し、同国のLNGプラント建設に貢献しています。
カタールはLNG開発で高い技術力と交渉力を獲得しており、日本との関係性も変化しつつあります。
榊田社長は、LNGと水素の両立が実現可能な社会を目指し、今後も積極的に事業を展開していくことを表明しました。
カタールって、政治的に不安定な国じゃない?
千代田化工建設は、厳しい状況ではありますが、新たな事業展開で将来への道を切り開こうとしています。
💡 ザクリ社の経営破綻が、千代田化工建設に大きな影響を与えました。
💡 千代田化工建設は、脱炭素化事業など、新たな事業に注力しています。
💡 LNG需要の高まりを受け、千代田化工建設は新たなプロジェクトを受注しました。