『ハンチバック』市川沙央氏、芥川賞受賞と社会への問いかけ？市川沙央氏『ハンチバック』と社会への問題提起

まず、市川沙央さんの芥川賞受賞作『ハンチバック』について、そして彼女が提起した問題についてご紹介します。

デビューと作品の世界

芥川賞受賞作『ハンチバック』は、先天性の遺伝性筋疾患を持つ主人公の日常を描いています。

著者の市川沙央さんは、自身も同様の障害を持ち、文学界新人賞受賞を経てデビューしました。

芥川賞受賞作 市川沙央『ハンチバック』20万部突破！

✅ 文藝春秋は、第169回芥川賞受賞作である市川沙央さんの『ハンチバック』の10万部重版を決定し、累計発行部数は23万部となる。

✅ 『ハンチバック』は、先天性の遺伝性筋疾患を持つ主人公・井沢釈華の、電動車椅子と人工呼吸器を使い、自室からほとんど出ない生活を描いた作品。

✅ 著者の市川沙央さんは、自身も同様の障害を持ち、文學界新人賞受賞を経てデビューした。作品は、18禁TL小説の投稿やTwitterでの発信も描かれている。

さらに読む ⇒PR TIMES｜プレスリリース・ニュースリリースNo.1配信サービス出典/画像元: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000294.000043732.html

市川沙央さんのデビュー作『ハンチバック』、すごいですね。

自身の経験を基に、障害者の日常を鮮やかに描き出しているということですね。

芥川賞受賞作家の市川沙央氏は、脊椎が湾曲した女性を主人公とした小説『ハンチバック』でデビューし、その作品は身体的制約を抱えながらも言葉を通して世界と繋がろうとする姿を描き、高い評価を受けました。

彼女の作品は、身体の苦しみや生きることへの葛藤を描きつつも、読者に刺激と快感をもたらす独特の世界観が特徴で、日常への違和感や閉塞感を感じている読者、刺激的な小説を求める人たちに特におすすめです。

素晴らしいですね。障害を持つ方が、自身の経験を基に作品を発表し、芥川賞を受賞する。これは、多様性を受け入れる社会への大きな一歩と言えるでしょう。私も微力ながら応援したいですね。

朝日地球会議への批判

朝日新聞社主催のイベント「朝日地球会議2024」での、市川沙央氏による問題提起です。

障害当事者や支援者が登壇していなかった、手話通訳などのアクセシビリティも提供されていませんでした。

寄稿）「共生の未来」誰とともに 小説家・市川沙央：朝日新聞

公開日:2025/09/12

✅ 朝日新聞社主催のイベント「朝日地球会議2024」が「対話でさぐる 共生の未来」をテーマとして開催されたが、障害当事者や支援者が登壇しておらず、手話通訳や同時字幕などのアクセシビリティも提供されていなかった。

✅ 筆者は、障害者の包摂を第一義に考えるべき「共生」という言葉の定義が曖昧であること、および、イベントの議題と障害者の現実との乖離を指摘し、朝日新聞の視点がマイノリティの課題からずれていると批判している。

✅ イベントでは、8割社会における嗜好品の選択肢の減少や、それを楽しめるかどうかが議論の中心となっているが、筆者は、障害者が直面する困難や課題が軽視されていると訴え、共生社会に対する思考の不徹底さを問題視している。

さらに読む ⇒朝日新聞デジタル：朝日新聞社のニュースサイト出典/画像元: https://www.asahi.com/articles/DA3S16300625.html

イベントのテーマと、障害者の現実との乖離を指摘したことは、とても重要ですね。

共生社会を謳うなら、当事者の声が届くような場であるべきです。

市川沙央氏は、朝日新聞社主催の国際フォーラム「朝日地球会議」の理念と実際の運営におけるギャップを指摘しました。

会議のテーマである「対話でさぐる共生の未来」に対し、登壇者における障害当事者の不在、手話通訳や同時字幕などのアクセシビリティサポートの欠如、そして公式SNSにおける代替テキストの未付与などを問題視し、朝日新聞の「共生」という言葉に対する理解の甘さを問いました。

彼女は、会議の議題が障害者が直面する現実から乖離している点も指摘し、マイノリティの訴えがマジョリティの関心事へとすり替わる現象（簒奪）についても言及しました。

ほんと、そうよねー。テーマは立派なのに、当事者がいないってのは、ちょっと違う気がするわ。形だけって感じ、するよねー。