氷河期世代の現在：バブル崩壊後の苦悩と社会への影響とは？就職氷河期世代の現状と課題

今回の記事では、就職氷河期世代が直面している問題について、多角的に掘り下げていきます。

まずは、この記事を通して皆さんに知っていただきたい3つのポイントをご紹介しましょう。

氷河期世代の苦悩：バブル崩壊から現在まで

バブル崩壊後の不況により、1993年から2004年にかけて就職活動をした世代は、厳しい雇用環境に直面しました。

非正規雇用や低賃金に甘んじることが多く、その影響は現在も続いています。

覚醒する就職氷河期世代：就職氷河期 良質な雇用を 非正規社員が増え４０代の所得減 サービス業からの脱却が必要＝熊野英生

公開日:2019/12/09

✅ 就職氷河期世代の問題として、40代の所得がリーマン・ショック後の10年間で減少し、特に月40万〜45万円の所得層が細くなっている。

✅ 40代の所得分布の変化は、中堅所得層が減少し、月24万〜26万円未満、月26万〜28万円未満の所得層が増加していることを示している。

✅ 中堅所得層の減少は、耐久消費財や衣料品・家具の販売に影響を与え、国の所得税と社会保険料収入を減少させるなど、経済と財政に幅広いダメージを与える可能性がある。

さらに読む ⇒週刊エコノミスト Online出典/画像元: https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20191217/se1/00m/020/055000c

40代の所得減少と中堅所得層の減少は、経済全体に大きな影響を与えていますね。

耐久消費財の売れ行きにも影響が出ているというのは、少し意外でした。

1993年から2004年にかけて就職活動を経験した「就職氷河期世代」は、バブル崩壊後の不況により、厳しい雇用環境に直面しました。

この世代は、正規雇用の機会が少なく、非正規雇用や低賃金に甘んじることが多く、その影響は現在も続いています。

就職（内定）率は1993年卒から急落し、1990年代後半から2000年代初頭にかけて最悪の状況となりました。

リーマンショック後にも雇用情勢は悪化し、経済的困窮から老後の不安が顕在化しています。

氷河期世代は、50歳前後の年齢となり、社会からの支援を必要としています。

なるほど、バブル崩壊後の大変な時期に就職活動をされた方々がいらっしゃったんですね。企業の経営者としては、人件費削減のために非正規雇用が増えたという背景も理解できますが、やはり、その後の経済への影響も考慮しないといけませんね。

世代間の格差と構造的な問題

就職氷河期世代の問題は構造的であり、個人の努力だけでは解決が難しいということが分かります。

セーフティネットの拡充や、雇用政策の重要性が改めて浮き彫りになります。

就職氷河期世代 データで読み解く所得・家族形成・格差

✅ 本書は、就職氷河期世代の雇用、所得、家族形成、格差などをデータに基づいて分析し、セーフティネットの拡充を提言しています。

✅ 労働市場における立ち位置、家族形成への影響、女性の働き方の変化、世代内格差、地域差などを詳細に分析し、氷河期世代が直面した問題を明らかにしています。

✅ 終章では、高齢化に伴う困窮や低年金問題に触れ、既存の枠にとらわれないセーフティネットの拡充、雇用政策の重要性を訴えています。

さらに読む ⇒中央公論新社出典/画像元: https://www.chuko.co.jp/shinsho/2024/10/102825.html

近藤教授の研究によると、氷河期世代だけではなく、その後の世代にも同様の問題が見られるというのは驚きです。

構造的な問題として、早急な対策が必要ですね。

氷河期世代の問題は、単なる個人の問題ではなく、構造的な問題として捉える必要があります。

東京大学の近藤絢子教授の研究によれば、氷河期世代だけでなく、ポスト氷河期世代やリーマン・震災世代も同様の傾向を示しており、バブル期との断絶が明らかになりました。

各世代の学歴別の正規雇用割合や平均年収を分析した結果、特に高卒男性において、非正規雇用や無業の割合が増加し、老後の貧困リスクが高まっています。

初職が非正規雇用だった人々はキャリア形成の機会に恵まれず、所得格差が拡大。

また、女性は結婚・出産後の就労継続の影響を受け、所得格差が老後格差に直結するリスクが高まっています。

メディアは、この世代の苦境を強調する報道を行い注目を集めていますが、その実態は多岐に渡ります。

ほんと、大変だべさ！ 氷河期世代だけでなく、その後の世代も同じような苦労をしてるってことだもんね。学歴とか性別で、こんなに差が出るってのも、驚きだわ。