有給休暇取得率向上への道：制度、課題、そして企業が取るべき対策とは？有給取得を阻むものは？ 取得率向上のための具体的な施策とは

さて、今回は有給休暇に焦点を当て、その制度、日本の現状、そして企業が取り組むべき課題について、詳しく見ていきましょう。

時間単位年休制度の現状と課題

時間単位年休制度は、年次有給休暇を時間単位で取得できる制度です。

導入は任意ですが、取得は義務ではありません。

制度の概要と、そのメリット・デメリットについて解説します。

3分でわかる】時間単位年休とは？導入方法は？労使協定の書き方や運用ルールを解説

公開日:2025/05/21

✅ 時間単位年休は、年次有給休暇を時間単位で取得できる制度で、1年に5日を上限として取得できます。導入は企業の任意であり、取得も義務ではありません。

✅ 時間単位年休は、計画年休とは異なり、労働者が時間単位での取得を請求した場合に与えられるものです。また、子の看護休暇・介護休暇とは別の制度として扱われます。

✅ 2019年4月からの年5日以上の有給取得義務において、時間単位年休の取得分はカウントされず、別途5日以上の取得が必要です。時間単位年休の導入により有給取得率の向上が期待できますが、運用には注意が必要です。

さらに読む ⇒d゛s JOURNAL（dsj）- 理想の人事へ、ショートカット出典/画像元: https://www.dodadsj.com/content/210628_hourly-paid-leave/

時間単位年休制度、便利ですね。

でも、導入している企業がまだ少ないんですね。

もっと広まれば、働き方の選択肢が増えると思います。

2025年1月に実施された調査によると、全国のビジネスパーソンの過半数にあたる52.3%が時間単位年休制度を導入していない企業で働いています。

しかし、制度があれば79.3%が「活用したい」と回答しており、制度への強いニーズが浮かび上がりました。

これは、通院や役所での手続きなど、半日も休む必要はないが外せない用事に対応したいという要望が強いからです。

制度が「ある」企業で実際に取得した人の利用目的としては、通院が最も多く、次いで役所での手続き、趣味やリフレッシュが挙げられています。

時間単位年休は、働きやすさやモチベーション向上に繋がり、2024年12月には取得上限の緩和が検討されるなど、今後の制度拡充が期待されています。

なるほど、時間単位年休は、従業員の柔軟な働き方を支援する上で非常に有効ですね。自社にも導入を検討すべきだな。コストパフォーマンスも良さそうだ。

有給休暇の取得実態と課題

有給休暇の取得実態について、様々な調査結果をもとに解説します。

取得理由や、年代別の違い、そして取得に対する人々の意識について見ていきましょう。

MS

公開日:2024/10/08

✅ MS-Japanの調査によると、会社員の平均有給消化率は62.3%で、消化日数の中央値は10日。

✅ 有給取得理由は「旅行」「自宅でゆっくり」「外出」が上位だが、年代別に見ると40代は「病気・体調不良」、50代は「介護」が上位に。

✅ 有給取得に4割が罪悪感を感じ、若い世代ほどその傾向が強く、6割の人が有給中に会社からの連絡を確認している。

さらに読む ⇒FNNプライムオンライン｜フジテレビ系FNN28局のニュースサイト出典/画像元: https://www.fnn.jp/articles/-/769580

有給休暇の取得に罪悪感を感じる人がいるなんて、ちょっと意外でした。

特に若い世代に多いってことは、何か原因があるんでしょうね…。

一方、マネジーの調査によると、多くの会社員が有給休暇を取得していますが、取得日数や消化率には差が見られます。

回答者の中央値は年間10日の有給を取得し、9割近くの人が有給を「ある程度自由に取得できる」と感じています。

特に人事は取得しやすく、経理や総務も同様の傾向が見られます。

しかし、有給取得時には約4割の人が罪悪感を抱いており、特に20・30代でその傾向が強いことが判明しました。

取得目的は「旅行」や「自宅での休息」が上位を占める一方、年代別に見ると、20・30代は自宅での休息、40代は心身不調、50代以上は旅行が主な目的となっており、その活用方法にも違いが見られました。

有給休暇、色んな使い道があるんだねぇ。私は旅行が好きだけど、近所の温泉とかでも良いよねぇ。有給取るのに罪悪感なんて、もったいないわ！