和歌山県田辺市危機管理局長の過労死問題：市を相手に遺族が損害賠償請求、過労死、地方公務員中野典昭氏の過労死と遺族の闘い：損害賠償請求の背景を探る

本日は和歌山県田辺市で起きた、危機管理局長の過労死問題について掘り下げていきます。

市と遺族の主張、そして今後の課題について、詳しく見ていきましょう。

悲劇の始まりと遺族の苦悩

和歌山県田辺市で起きた、危機管理局長の過労死。

2018年の台風災害対応直後、中野典昭さんは急逝。

遺族は市を相手に約7150万円の損害賠償を求めました。

職員急死で遺族が市を提訴 和歌山県田辺市：紀伊民報AGARA

✅ 和歌山県田辺市の危機管理局長だった中野典昭さんの遺族が、2018年の台風災害対応直後の急死に関し、市を相手に約7150万円の損害賠償を求めて提訴しました。

✅ 遺族側は、市が安全配慮義務を怠り、高血圧などの基礎疾患があった中野さんに33時間半にわたる精神的緊張度の高い業務をさせた責任を問うています。

✅ 市は第三者調査委員会の報告書を受け、災害対応における改善計画を進めていますが、提訴に対し現時点ではコメントを控えています。

さらに読む ⇒紀伊民報AGARA｜和歌山県のニュースサイト出典/画像元: https://www.agara.co.jp/article/415449

大変痛ましい事件ですね。

市は改善計画を進めているようですが、遺族の心情を思うと、簡単に解決できる問題ではないように感じます。

2018年8月、和歌山県田辺市の危機管理局長であった中野典昭氏は、台風20号対応中に33時間半に及ぶ長時間労働の末、脳出血を発症し急逝しました。

中野氏は災害対応の責任者として避難勧告などの指揮を執り、十分な休息を取れないまま体調不良を訴えていました。

2020年6月には公務災害と認定されましたが、遺族は市の対応に対し、説明不足と不誠実さを感じ続けていました。

副市長不在の状況や中野氏の最終判断に対する市の対応、そして今後の体制見直しについて、遺族は市に4項目の申し入れを行いました。

この事件は、経営者としても他人事ではありません。従業員の健康管理は企業の責任であり、労務管理を徹底しなければ、同じような事態を招くリスクがありますね。

市の対応と食い違う遺族の思い

公務災害の認定は、遺族にとって大きな壁となることがあります。

職場の理解や協力が得られず、孤独な闘いを強いられるケースが多いのが現状です。

根深い公務災害へのマイナス意識 「公正さ」阻む制度設計にも課題

公開日:2024/10/09

✅ 公務員の労災である「公務災害」の請求において、遺族は職場の理解や協力を得られず、孤独な闘いを強いられることが多い。

✅ 公務災害の認定には地方公共団体の協力が不可欠であり、任命権者の意見や調査が必要となるが、職場が災害を出すことをマイナスと捉える意識から非協力的になる場合がある。

✅ 地方公務員災害補償基金は第三者機関として機能するが、実質的には任命権者の協力が必要であり、地方公共団体が積極的な関与を求めているにも関わらず、非協力的な事例も存在する。

さらに読む ⇒ニュースサイト出典/画像元: https://mainichi.jp/articles/20241005/k00/00m/040/168000c

公務員の労災認定って、こんなにハードルが高いんですね…。

地方自治体の協力が得られないというのは、遺族にとっては非常に辛い状況だと思います。

遺族の申し入れに対し、市は2022年6月8日に記者会見を開き、6月25日には面談を行いました。

しかし、市の回答は事実関係の調査不足や責任回避の姿勢が目立ちました。

特に副市長不在の理由に関する説明は曖昧で、中野氏への過重な負担を認めない姿勢が貫かれました。

市は体制の見直しや健康診断の推奨を提示しましたが、遺族は調査に基づかない対策では問題解決につながらないと感じ、再度の回答を求めました。

遺族は、夫である中野氏の死が、市が安全配慮義務を怠ったことによるとして、約7150万円の損害賠償を求め、提訴しました。

遺族の申し入れに対する市の対応、なんかこう…言葉を選ばずに言うと、煮え切らない感じがするわよね。事実関係の調査不足とか、責任回避の姿勢が目立つって、ちょっと問題だよね。