アートフェア『フリーズ』の現在地と未来予想図?フリーズ・ロンドン、ニューヨークの現状と課題
世界を巡るアートフェア「フリーズ」は、28年の歴史を誇る。ロンドン、ニューヨーク、ロサンゼルス、ソウルで開催され、質の高い作品と活発なプログラムでアートシーンを牽引。しかし、アクセス問題や競合の台頭により、ニューヨークでの存在感が揺らぎ始めている。今後の戦略に注目が集まる中、フリーズはアート界の新たな潮流を創出できるか。
💡 フリーズ・ロンドンでは、世界中のギャラリーが集結し、多様な作品が展示されています。
💡 ニューヨークでは、TEFAFなどの競合の台頭により、フリーズの求心力に変化が見られます。
💡 フリーズは、ロンドン、ニューヨーク、ロサンゼルス、ソウルと開催地を変え、それぞれの個性を反映しています。
今回は、世界的なアートフェア『フリーズ』に焦点を当て、その隆盛と課題について紐解いていきます。
アートフェアの隆盛とフリーズの誕生
アートフェア「フリーズ」の魅力とは?
質の高い作品、トーク、多様な開催都市!
アートフェアが活況を呈する中、フリーズはロンドンで大規模な展示を開催しています。
世界中からギャラリーが集まり、活気にあふれています。

✅ 2022年10月12日から16日にかけて、ロンドンのリージェンツ・パークでフリーズ・ロンドンとフリーズ・マスターズが同時開催されます。両フェアには合計200以上のギャラリーが出展します。
✅ フリーズ・ロンドンは、現代アートを中心に、タカ・イシイギャラリーなど160以上のギャラリーが出展し、4つの部門で構成されます。一方、フリーズ・マスターズは、古美術品やオールドマスター、近代アートを中心に、思文閣など120以上のギャラリーが出展します。
✅ 世界的なギャラリーであるペース、ガゴシアン、ハウザー&ワース、デビッド・ツヴィルナーは、フリーズ・ロンドンとフリーズ・マスターズの両方にブースを構えます。
さらに読む ⇒ ARTnews JAPAN(アートニュースジャパン)出典/画像元: https://artnewsjapan.com/article/340フリーズの多様性と質の高さは素晴らしいですね。
特にロンドン、ニューヨーク、ロサンゼルス、ソウルなど、それぞれの個性が反映されている点が興味深いです。
現代美術雑誌から派生したフリーズは、28年の歴史を持つアートフェアです。
その特徴は、アーティストへの新作依頼、活発なトークプログラム、ユニークな開催都市、そして展示される作品の質の高さにあります。
ロンドン、ニューヨーク、ロサンゼルスなど、開催都市はそれぞれ異なる個性を持ち、フェアのあらゆる側面に影響を与えています。
フリーズは、世界各地の優れたキュレーターと連携し、多様なプログラムを運営し、アーティスト賞を通じて新進気鋭のアーティストのキャリアを支援しています。
特に、ロンドン、ニューヨーク、ロサンゼルス、ソウルで開催されるフリーズは、その質の高さで評価されています。
フリーズ・ロサンゼルスは、商業的成功だけでなく、地域社会への貢献も目指しています。
また、古代から20世紀までの歴史的芸術を展示するフリーズ・マスターズも、独自の魅力を放っています。
フリーズ、さすがですね。ロンドン、ニューヨーク、ロサンゼルスと、世界を股にかけてビジネスチャンスを広げている。ギャラリーの出展料だけで、相当な金額が動いているんだろうな!
ニューヨークにおけるフリーズの変遷と課題
フリーズNY、求心力低下の理由は?
競合フェア、アクセス、出展者の不満。
ニューヨークでは、TEFAFの台頭など、フリーズを取り巻く状況に変化が起きています。
アクセス問題も課題です。

✅ フリーズ・ニューヨークでは、出展ギャラリー数が減少し、大型ギャラリーがTEFAFへ流れるなど、求心力の低下が懸念されている。
✅ TEFAF New York Springは、富裕層が集まるエリアで開催され、ビジネスに特化したフェアとして成功を収め、高額な作品の販売実績を上げている。
✅ フリーズ・ニューヨークはアクセスが不便である一方、TEFAFはアクセスが良いという違いがあり、そのことがギャラリーの選択に影響を与えている可能性がある。
さらに読む ⇒美術手帖出典/画像元: https://bijutsutecho.com/magazine/insight/19791TEFAFの成功は、コレクター層へのアプローチの違いが大きいと感じます。
フリーズのアクセス問題も解決すべき課題ですね。
2012年に始まった「フリーズ・ニューヨーク」は、アートフェアが集中する「フリーズ・ウィーク」の中心的存在として知られていましたが、近年、変化の兆しが見えています。
TEFAFなどの競合フェアの台頭により、その求心力に陰りが見え始めているのです。
TEFAFは、マンハッタンの富裕層が多く住むエリアで開催され、コレクターの獲得という点で優位性を持っています。
フリーズ・ニューヨークは、ランドル・アイランドというアクセスの悪い場所での開催であり、出展者からの不満も存在しました。
さらに、専用フェリーの運行頻度が少ない、シャトルバスの本数が減るなど、アクセス面での課題も改善されていません。
一方、TEFAF New York Springでは、メガギャラリーの参加が増加し、成熟したコレクター層をターゲットとした作品が販売され、高額な取引が多数成立しています。
例えば、ホワイト・キューブがマーク・ブラッドフォードの作品を275万ドルで販売するなど、活況を呈しています。
これらの状況から、フリーズ・ニューヨークは、今後の戦略の見直しを迫られています。
フリーズも大変やね〜。TEFAFみたいに、ええとこに会場移すとか、シャトルバス増やすとか、できること、いっぱいあるやろうに!
フリーズは世界的なアートフェアとして、その存在感を示し続けていますが、課題も見えてきました。
今後の展開に注目です。
💡 フリーズ・ロンドンでは、多様なギャラリーと質の高い作品が展示され、活気を呈している。
💡 ニューヨークでは、TEFAFなど競合の台頭とアクセス問題が課題となっている。
💡 フリーズは、開催地ごとに異なる魅力を持ち、今後の展開に注目が集まる。