JSファンダリ破産、何が起きた?パワー半導体メーカーの倒産とその影響とは?新潟県小千谷市のJSファンダリ破産:500人解雇と地域経済への波紋
国内初の独立系ファウンドリーとして誕生したJSファンダリ。EV需要低迷と中国勢台頭により、わずか2年で破産。約161億円の負債と530人解雇という衝撃が、新潟県小千谷市を襲う。地域経済への影響を最小限に抑えるべく、行政・企業が一丸となり、再就職支援や事業継続を目指す。未来への希望を繋ぐ、地域再生への挑戦が始まる。
💡 JSファンダリが東京地裁に破産を申請、約161億円の負債を抱え、500人以上が解雇。
💡 EV需要の低迷、SiCウエハー事業の遅延、海外との資本提携交渉破綻が経営悪化につながる。
💡 小千谷市は従業員の再就職支援、地域経済への影響を最小限にするための対策を講じている。
今回の記事では、パワー半導体メーカーJSファンダリの破産について、その経緯、地域への影響、そして今後の展望について詳しく見ていきます。
始まりの地
新潟で誕生!JSファンダリは何の製造を行う会社?
パワー半導体の受託製造
2021年、新潟県小千谷市に誕生したJSファンダリ。
パワー半導体製造を目指し、国内初の独立系ファウンドリーとして事業拡大を図りました。
しかし、その道のりは決して平坦ではありませんでした。
公開日:2025/07/15

✅ パワー半導体製造のJSファンダリが東京地裁に破産を申請し、破産開始決定を受けた。500人を超える従業員が解雇され、地域経済への影響が懸念されている。
✅ JSファンダリは2021年設立、新潟県小千谷市の工場で事業を拡大しようとしたが、市況悪化により最終赤字を計上し、負債総額は約161億円に上った。
✅ 小千谷市長は、雇用継続に向けて情報収集と協議を進め、半導体関連産業の再建と敷地内企業の継続的な稼働に全力で取り組むとしている。
さらに読む ⇒新潟ニュース NST出典/画像元: https://news.nsttv.com/post/20250715-00000018-nst/JSファンダリの設立から破産に至るまでのスピードに驚きました。
技術力があっても、市況の変化に対応できなかったことは非常に残念です。
2022年、日本政策投資銀行系の投資ファンドなどの出資により、新潟県小千谷市にパワー半導体製造を担うJSファンダリが誕生しました。
この地には、かつて大手家電メーカーの工場が存在し、県からの支援を受けながら、電力制御などに使われるパワー半導体の受託製造を行うことになりました。
旧東京三洋電子の新潟工場を引き継ぎ、国内初の独立系ファウンドリーとして、国内での事業展開を目指していたのです。
なるほど。旧東京三洋電子の工場を引き継ぎ、パワー半導体の製造を始めたんですね。素晴らしい決断です。この地域経済にとって、JSファンダリの存在は大きかったでしょうね。
苦難の道
JSファンダリはなぜ最終赤字を計上することになったの?
EV需要低迷、顧客開拓停滞、資金繰りの悪化。
JSファンダリは、SiCウエハー事業への参入や大型設備投資を計画し、従業員も増員しましたが、その未来は暗転しました。
様々な要因が重なり、破産という道を選ばざるを得なくなったのです。

✅ 東京のJSファンダリは、新潟県小千谷市の工場でパワー半導体のウエハーを製造していましたが、14日に東京地裁へ破産を申請しました。負債総額は約161億円です。
✅ JSファンダリは将来性を見込みSiCウエハー事業への参入や大型設備投資、従業員増員を計画していましたが、EV関連の減速などの影響で収益が安定せず、海外企業との資本提携交渉も破談となりました。
✅ 民事再生も叶わず、約500人の従業員を解雇し、破産申請に至りました。
さらに読む ⇒TBS NEWS DIG出典/画像元: https://newsdig.tbs.co.jp/articles/bsn/2044616?display=1EV需要の低迷や、海外企業との提携交渉破綻は、非常に痛手やったね。
計画通りいかんかったんやろなぁ…。
しかし、事業開始から程なくして、JSファンダリは様々な困難に直面します。
EV需要の低迷による受注不振や、中国メーカーの台頭による顧客開拓の停滞などが原因で、資金繰りが悪化。
2023年12月期には約13億7200万円の最終赤字を計上する事態に陥りました。
2024年10月からのSiCウエハー事業における業務提携や、海外企業との資本提携交渉も破談となり、状況は悪化の一途を辿りました。
EV需要の変動や、海外企業との交渉不成立ですか。経営判断の難しさが浮き彫りになりますね。しかし、それでも、もっと別の方法があったはずだ!
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