中国鉄鋼業界の冬、需要低迷と構造問題？～倒産危機？（下落、赤字、過剰生産、政府対応）中国鉄鋼業界の現状：需要低迷、赤字、世界への影響

世界への波及：チリと欧米の反応

中国の鉄鋼不況は世界に影響を及ぼし、チリや欧米でも反応が出ています。

中国、鉄鋼生産能力の抑制措置を一時停止・見直しへ

公開日:2024/08/23

✅ 中国工業情報化省は、鉄鋼業界の過剰生産能力抑制プログラムを見直しのため一時停止すると発表しました。

✅ このプログラムは、新たな生産能力の追加時に既存の古い能力を減らすことを義務付けており、今回の停止は長期的に鉄鋼生産能力の拡大を制限する可能性があります。

✅ 専門家からは、短期的には影響が少ないものの、不況時にはゾンビ生産能力の削減が加速し、改定基準は厳しくなる可能性があるとの見方が出ています。

さらに読む ⇒ロイター | 経済、株価、ビジネス、国際、政治ニュース出典/画像元: https://jp.reuters.com/markets/commodities/FP2T5QW66VLWVBT7DDKOABKT2A-2024-08-23/

チリでの製鉄所閉鎖や、欧米の保護措置強化など、世界的な波紋が広がっています。

中国の鉄鋼不況は世界中に影響を及ぼし、例えばチリでは製鉄所の閉鎖が決定され、労働者の失業や地域経済への打撃となっています。

欧州や米国も、中国からの廉価な鉄鋼製品の流入を懸念し、保護措置を強化せざるを得ない状況です。

中国からの輸入品に対する関税導入が、一時的に製鉄所の閉鎖を阻止したものの、最終的には閉鎖計画が覆りませんでした。

中国の不況がこんなに世界に影響するなんて、びっくり！チリの人たちは大変ね。

企業の苦境：赤字と苦悩

大手鉄鋼メーカーのシェアは上昇。

赤字が深刻化し、企業の苦境が続いています。

中国の２１年粗鋼生産／上位１０社のシェア、９年ぶり４０％台へ上昇／鞍山・本渓統合、民営企業減産で

✅ 2021年の中国の鉄鋼メーカー上位10社の粗鋼生産シェアは42.1%と、9年ぶりに40%台に上昇した。

✅ これは、大手鉄鋼メーカーの再編や、政府の指令による民営企業の減産が主な要因である。

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さらに読む ⇒日刊鉄鋼新聞 Japan Metal Daily出典/画像元: https://www.japanmetaldaily.com/articles/-/108795

鞍鋼股份など、赤字幅が拡大。

業界全体の収益性低下が、その要因となっています。

鉄鋼メーカー各社の赤字は深刻さを増しており、鞍鋼集団の上場子会社である鞍鋼股份は赤字が約2倍に、安陽鋼鉄集団も1.5倍に拡大する見込みです。

馬鞍山鋼鉄股份は損益改善を見込むものの、依然として赤字からの脱却には至っていません。

各社は、需要の弱さと業界全体の収益性低下を赤字の理由としており、厳しい現状が浮き彫りになっています。

赤字拡大か…。企業努力だけじゃどうにもならない状況なのかもしれないな。政府の介入も必要になってくる。

政府の対応と今後の展望

中国政府は減産を推進。

今後の鉄鋼業界の行方が注目されます。

中国の粗鋼生産量が｢上半期は微減｣の背景事情 国内需要の低迷で､鉄鋼メーカーは軒並み赤字

公開日:2024/08/05

✅ 2024年上半期の中国の粗鋼生産量は前年同期比1.1%減少し、鉄鋼メーカーは赤字に苦しんでいる。

✅ 鋼材需要の低迷により、多くの鉄鋼メーカーが赤字に陥り、特に鞍鋼股份など一部企業は赤字幅が拡大している。

✅ 鉄鉱石などの原材料価格は下落しているものの、鋼材価格の下落幅が大きく、鉄鋼メーカーの利幅が圧迫されている。

さらに読む ⇒ 東洋経済オンライン出典/画像元: https://toyokeizai.net/articles/-/787744?display=b

減産による産業再編を目指す中国政府。

今後の生産規制にも注目が集まっています。

中国政府は、鉄鋼産業の過剰生産能力に対処するため、減産を通じて産業再編を推進する方針を示しました。

具体的な減産規模は明示されていませんが、生産削減を通じて業界構造の問題を解決し、激しい競争を終息させるとしています。

この発表を受け、鉄鋼の原料価格は下落傾向にあります。

過去にも、炭素排出量削減のために粗鋼生産の拡大に終止符が打たれ、生産量が減少した経緯があります。

アナリストは、国家発展改革委員会が鉄鋼生産削減を原案で示すのは異例だと指摘しており、業界からは政府が今年の生産規制を示唆しているとの見解が出ています。

中国鉄鋼業界は、今後も厳しい状況が続くと予想されます。

減産とか、規制とか、また昔みたいになるんかな。中国の鉄鋼業界、ほんま大変やなー。

本日の記事では、中国鉄鋼業界の現状と、今後の展望について解説しました。

世界経済にも影響を与える問題なので、注目していきましょう。