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トヨタ キャバリエとは?日米貿易摩擦が生んだ”悲運”のクルマを徹底解説!キャバリエの知られざる歴史:日米貿易摩擦と販売戦略

1990年代、日米貿易摩擦の象徴、トヨタ・キャバリエ。GM製キャバリエをベースに、トヨタが日本市場に投入するも販売不振…その裏には、政治的思惑と市場ニーズの乖離があった。低価格、人気タレント起用も空しく、なぜ失敗したのか?現代の日米関税交渉の影を重ね、その教訓を紐解く。貿易摩擦の歴史を映す、知られざる物語。

トヨタ キャバリエとは?日米貿易摩擦が生んだ”悲運”のクルマを徹底解説!キャバリエの知られざる歴史:日米貿易摩擦と販売戦略

📘 この記事で分かる事!

💡 トヨタ キャバリエとは、1996年にトヨタがGMからOEM供給を受け、日本で販売したクルマです。

💡 キャバリエは、日米貿易摩擦の緩和策として登場しましたが、販売は低迷、短期間で販売終了となりました。

💡 本記事では、キャバリエの誕生から販売戦略、そしてその終焉までを詳細に解説していきます。

それでは、キャバリエ誕生の背景から見ていきましょう。

日米貿易摩擦の影:キャバリエ誕生の背景

日米自動車摩擦、何が原因で激化?

日本車の台頭と米自動車産業の苦境。

自動車業界で起きていた日米貿易摩擦について紐解いていきましょう。

GM製トヨタ車・キャバリエの悲運 関税交渉の本末転倒を避けるには:朝日新聞

公開日:2025/06/11

GM製トヨタ車・キャバリエの悲運 関税交渉の本末転倒を避けるには:朝日新聞

✅ 1996年にトヨタがGM製「キャバリエ」を日本で発売したのは、日米自動車交渉の結果によるもので、米国からの輸入拡大を迫られたため。

✅ クリントン政権による日米自動車交渉は、貿易赤字を問題視し、日本の市場閉鎖性を批判し、米国車の輸入拡大を求めたもので、トランプ氏の関税交渉と類似点が多い。

✅ 交渉の結果、日本は米国車の輸入や現地生産の拡大を約束し、トヨタはGM製「キャバリエ」の輸入を決定した。

さらに読む ⇒朝日新聞デジタル:朝日新聞社のニュースサイト出典/画像元: https://www.asahi.com/articles/AST691FWQT69UTFK001M.html

トヨタ キャバリエの誕生は、日米間の自動車貿易摩擦という政治的な背景と深く関わっています。

1990年代、日米間の自動車貿易摩擦が激化していました。

1970年代から続くこの問題は、日本車の台頭によるアメリカ自動車産業の苦境が原因で、輸入制限や関税問題が頻発する事態へと発展しました

1993年のクリントン政権は、対日貿易赤字を問題視し、日本市場の閉鎖性を批判。

米国製品の輸入拡大を強く求め、自動車業界への圧力を強めました。

最終的に、日本は米国車の輸入や現地生産拡大を盛り込んだ「事業計画」策定を迫られ、その一環としてトヨタはゼネラル・モーターズ(GM)のシボレー・キャバリエを日本で販売することになりました。

ふむ、まるで教科書のような説明だな!つまり、アメリカの圧力で売らされた車ってことか。金儲けの匂いがプンプンするぜ!

トヨタキャバリエの登場と戦略

トヨタ・キャバリエ、なぜ低価格で販売?

GMからのOEM供給だったからです。

キャバリエの登場と、その販売戦略について見ていきましょう。

トヨタ「キャバリエ」を覚えてる?「所ジョージ」モデルや「TRDスポーツ」バージョンもあった今や絶滅危惧種です

公開日:2023/06/20

トヨタ「キャバリエ」を覚えてる?「所ジョージ」モデルや「TRDスポーツ」バージョンもあった今や絶滅危惧種です

✅ 1996年にトヨタが販売を開始したキャバリエは、ゼネラルモーターズから輸入されたモデルで、日本市場向けに徹底的なローカライズが施され、200万円を切る価格で販売された。

✅ TRDキャバリエや所ジョージ氏がプロデュースしたモデルも登場したが、独特のデザインが受け入れられず、販売は低迷し当初の目標には遠く及ばなかった。

✅ 大排気量エンジンと低価格から警察車両としても採用されたが、販売台数が少なくレア車両として目立つ存在となった。

さらに読む ⇒AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)出典/画像元: https://www.automesseweb.jp/2023/06/20/1315426

200万円を切る価格設定は魅力的でしたが、デザインが受け入れられなかったのは残念でしたね。

1996年、トヨタは日米間の貿易摩擦を緩和する目的で、GMからOEM供給を受けたシボレー・キャバリエをベースとしたDセグメントのセダンおよびクーペ、トヨタ・キャバリエを日本市場に投入しました。

右ハンドル化され、2.4リッターエンジンを搭載しながらも、181万円からの低価格設定で、当時のマークII3兄弟よりも40万円以上安価でした。

トヨタは人気タレントの所ジョージをCMに起用し、ハスキー犬のインディくんを登場させるなど、販売促進を図りました。

しかし、内外装のデザインはトヨタ車とは異なり、シボレー・キャバリエそのままでした。

あら〜、デザインがイマイチだったってのは、ちょっと残念ね。せっかく日本で売るんだから、もっと日本の人達の好みに合わせれば良かったのに〜。

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トヨタ・キャバリエ販売低迷。日米貿易摩擦と市場ニーズのミスマッチが原因。 短命に終わったOEM車の教訓は、現代の日米関税交渉に示唆を与える。