リサイクルは温暖化対策になる？紙と容器包装リサイクルの現状と未来とは？紙とプラスチックの容器包装リサイクルの現状と課題

それでは、リサイクルの現状と課題について、章立てで詳しく見ていきましょう。

温暖化対策とリサイクルの新たな幕開け

本日は、リサイクルにおける温暖化対策について、解説していきます。

リサイクルによる二酸化炭素の削減効果

✅ リサイクルによる二酸化炭素削減効果を評価するために、原料採取から廃棄までの全工程における環境負荷を評価するライフサイクルアセスメント（LCA）という手法が用いられる。

✅ ペットボトルのリサイクルでは、リサイクルしない場合に比べて、二酸化炭素排出量を大幅に削減する効果があることがLCAによって示されている。

✅ 2019年には、ペットボトルのリサイクルにより年間1,469千トンの二酸化炭素削減効果があったと推計されている。

さらに読む ⇒神奈川県ホームページ出典/画像元: https://www.pref.kanagawa.jp/osirase/0323/climate_change/contents2/page2-7.html

ペットボトルのリサイクルは、確かにCO2削減に貢献するんですね。

年間で1469千トンも削減できるとは驚きです。

2010年9月時点の情報に基づき、紙とペットボトルのリサイクルが温暖化対策にどう貢献するかを解説します。

主要な目的は、温暖化対策に加え、ごみの削減と資源の節約です。

リサイクルは、焼却や埋め立てによる温室効果ガス排出量を削減し、リサイクル製品製造に伴う燃料消費や資源消費を抑制しますが、分別・収集・加工に伴うエネルギー消費による排出増加の側面もあります。

ペットボトルのリサイクルでは、CO2削減効果はペットボトル1kgあたり約2kgと推定され、年間50万トンのペットボトルが全てリサイクルされた場合、CO2削減効果は100万トン程度で、日本のCO2排出量の0.1%弱に相当します。

一方、化学分解によるリサイクルはエネルギー消費が増加し、焼却発電によるエネルギー回収も、リサイクルほどの効果は期待できません。

ふむ、ペットボトルのリサイクルはCO2削減に効果があるのは理解できる。しかし、化学分解によるリサイクルはエネルギー消費が増加するのは、ちょっと考えものだな。効率を追求すべきだ。

紙のリサイクル：複雑な問題と持続可能な選択肢

紙のリサイクルは、プラスチック代替として注目されている紙容器についてですね。

今注目を集める紙包材の最前線とは？グローバルでの最新事例・紙包材の特徴を解説！

✅ 環境意識の高まりを受け、包装分野でプラスチック代替として紙容器が注目されており、海外では様々な製品で紙化が進んでいる。

✅ 海外では、調味料、炭酸飲料、ケチャップなど、従来紙化が難しいとされた製品でも紙素材のパッケージが採用される事例が増えている。

✅ DNPは、高いバリア性と環境配慮を両立した「スーパーハイバリア紙包材」を開発し、紙マーク表示やCO2排出量削減などのメリットを提示している。

さらに読む ⇒DNP 大日本印刷株式会社出典/画像元: https://www.dnp.co.jp/biz/column/detail/20172217_4969.html

紙のリサイクルは、温暖化対策に貢献する一方、様々な課題もあるんですね。

持続可能な形で紙を利用することが重要ということですね。

紙のリサイクルは、温暖化、森林保全、廃棄物が複雑に絡み合った問題です。

紙の炭素は木材由来であり、大量消費を見直し持続可能な消費を促進することが重要です。

紙のリサイクルには、インク除去や漂白といった化学処理が必要であり、必ずしも環境負荷が低いとは限りません。

日本の古紙回収率は高いものの、CO2排出量はバージンパルプを使用する場合よりも多くなるケースもあります。

しかし、段ボールなどにはリサイクルが有効であり、また、持続可能な紙パッケージの導入は、プラスチック包装と比較してCO₂排出量を大幅に削減し、CO₂削減に貢献できます。

LCAに基づいた試算によると、紙パッケージはプラスチック包装の約40%のCO₂排出量であり、最大60%の削減が可能です。

最終的に、ごみ削減と林業の維持、双方の観点から持続可能な形での紙利用を目指すべきです。

紙のリサイクルって、一概にエエことばっかりじゃないってことね。バージンパルプとCO2排出量が変わらん場合もあるって、初めて知ったわ。でも、段ボールみたいに有効な方法もあるってことやから、希望はあるわね！