日中貿易と中国経済の行方：過去最高更新と課題、今後の関係性は？日中貿易、中国経済の現状と課題、水産物輸入再開の背景、日中関係の認識、サプライチェーンリスクと将来展望

それでは、まず2021年の日中貿易から見ていきましょう。

日中貿易の過去と現在：繁栄と課題の狭間で

2021年の日中貿易は過去最高を更新し、日本にとって中国は最大の貿易相手国です。

輸出入ともに増加傾向にあり、特に電気機器や機械類の輸出が好調でした。

2021年の日中貿易、2011年以来10年ぶりに過去最高を更新

✅ 2021年の日中貿易総額は前年比15.1％増の3,914億4,049万ドルとなり、2011年以来10年ぶりに過去最高を更新しました。

✅ 輸出（中国の対日輸入）は前年比17.1％増、輸入は12.9％増となり、日本の中国に対する貿易収支は208億6,576万ドルの黒字と、5年連続の黒字を記録しました。

✅ 黒字幅は前年から7割超拡大し、2010年に次ぐ高い水準となりました。

さらに読む ⇒ジェトロ（日本貿易振興機構）出典/画像元: https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/2022/ef313e747ccd01d8.html

2021年の日中貿易は、金額ベースで過去最高を更新し、日本にとって中国は最大の貿易相手国ということが改めて示されました。

輸出の増加は、日本の経済にとって明るい材料と言えるでしょう。

2021年の日中貿易は、ジェトロの分析によると、双方輸入ベースで3914億4049万ドルとなり、前年比15.1％増を記録し、過去最高を更新しました。

日本にとって中国は最大の貿易相手国であり、2023年の貿易総額は42.2兆円に達しています。

2018年以降は輸出入ともに増加傾向にありましたが、2020年には新型コロナウイルス感染症の影響で微減。

しかし、2021年には大きく回復しました。

輸出の増加は、集積回路などの電気機器や機械類が牽引しています。

5年連続の貿易黒字を達成し、その黒字幅は過去最高だった2010年に次ぐ水準でした。

しかし、中国経済は不動産不況や内需停滞を背景に不透明感が増しており、日本経済にも大きな影響を与えています。

ふむ、輸出が増加しているのは良いが、中国経済の先行きは不透明だな。リスクヘッジも考えとかんとな。

中国経済の現状と課題：減速の兆候

中国経済は、ゼロコロナ政策や不動産不況により低迷しています。

若年層の失業率増加や消費意欲の低下も深刻な問題となっています。

中国危機：中国経済を覆う゛雇用不安゛゛国進民退゛゛不動産不況゛の三重苦 てこ入れ策は不十分 斎藤尚登

公開日:2023/08/25

✅ 中国経済は、ゼロコロナ政策の後遺症、民営企業への規制、不動産不況により低迷しており、「雇用不安」「国進民退」「不動産不況」の三重苦に陥っている。

✅ 若年層の失業率増加の原因は、民営企業の低迷にあり、政府は民営企業への支援策を打ち出しているが、十分ではないと指摘されている。

✅ 景気回復には、民営企業への積極的なテコ入れと不動産市場の安定化が必要であり、習近平国家主席の発言を踏まえると、より大胆な支援策が求められる。

さらに読む ⇒週刊エコノミスト Online出典/画像元: https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20230825/se1/00m/020/001000d

GDP成長率は目標を下回る可能性があり、輸出入や直接投資も減少傾向にあります。

先行きが懸念される状況ですが、政府の対策に期待したいところです。

2023年の中国のGDP成長率は+5.2％でしたが、2024年の目標は「5.0％前後」に設定されています。

2023年の輸出入と直接投資は前年比でマイナスでした。

中国経済の低迷の背景には、2021年からの資金調達規制による不動産不況の長期化、ゼロコロナ政策解除後の消費意欲の低下、雇用環境の悪化があります。

2024年5月の小売売上高は前年比+3.7％と増加していますが、2019年と比較すると弱い動きです。

消費者物価指数も低く、耐久財価格の下落が影響しています。

2023年6月には16～24歳の失業率が過去最悪を記録し、中国経済の先行きに対する懸念が強まっています。

ほんと、中国経済の低迷は他人事じゃないんだよね～。日本にも影響出るだろうし。でも、政府のテコ入れって、結局どうなることやら…。