塩野義製薬の未来戦略:パテントクリフを乗り越えられるか?特許切れ、HIV治療薬、新薬開発、手代木社長
老舗製薬会社、塩野義製薬の未来戦略に迫る!主力HIV薬の特許切れを前に、手代木社長は事業多角化と人材戦略で「特許の崖」を乗り越えようと奮闘。革新的なHIV治療薬の開発秘話と、2025年3月期決算の詳細、米国での薬価引き下げの影響など、今後の課題と展望を徹底分析。141年の歴史と技術力で、製薬業界の未来を切り開く。
💡 塩野義製薬は、特許切れによる売上減対策として、中国保険大手との合弁会社設立で合意。
💡 HIV治療薬『ドルテグラビル』開発で恩賜発明賞を受賞。諦めない研究が実を結ぶ。
💡 2025年3月期決算は増収増益。HIV治療薬の特許料収入が大きな支えに。
それでは、塩野義製薬の現状と未来への展望について、詳しく見ていきましょう。
塩野義製薬の未来戦略:特許の崖を越えて
塩野義製薬は「特許の崖」をどう乗り越えようとしているのか?
事業多角化と人材活用
塩野義製薬は、特許切れに備え、ヘルスケアサービスや新薬開発など多角的な事業展開を目指しています。

✅ 塩野義製薬は、特許切れによる売上減対策として、中国保険大手との合弁会社設立で合意し、薬にとどまらないヘルスケアサービスの提供を目指しています。
✅ 同社社長は、単なる製薬会社ではなく、特許に依存しないビジネスを育成する必要性を強調しており、抗エイズウイルス薬の特許切れが迫る中、新たな事業展開を進めています。
✅ 背景には、特許切れによる後発薬の出現で売上高が減少する「パテントクリフ(特許の崖)」問題があり、買収による対策では根本的な解決にはならないという認識があります。
さらに読む ⇒中日新聞出典/画像元: https://www.chunichi.co.jp/article/152887特許切れによる売上減は製薬会社にとって大きな課題ですね。
塩野義製薬の多角化戦略が成功するか注目です。
塩野義製薬は、創業141年の老舗製薬会社ながら、2028年に主力製品である抗HIV薬「テビケイ」の特許切れが迫り、収益の大きな減少が懸念される。
手代木功社長は、この「特許の崖」を乗り越えるため、薬以外の事業を拡大し、収益源の多様化を進めると表明している。
具体的には、デジタル事業や中分子医薬分野への投資、米国での自社販売体制の強化などを挙げている。
また、後継者についても、社外からの登用も視野に入れ、製薬業界の未来を見据えた人材選定を進めている。
手代木社長は、今後製薬業界は薬の提供だけでなく、社会課題への貢献も求められるようになると予測し、外部の多様な人材を積極的に活用していく考えを示している。
なるほど、特許の崖ですか。企業は常に新しい収入源を確保しておかないと生き残れないってことだな!
諦めずに挑んだ革新:HIV治療薬『ドルテグラビル』開発物語
塩野義製薬の「ドルテグラビル」開発、諦めずに成功した秘訣は?
技術力と不屈の精神
HIV治療薬『ドルテグラビル』の開発物語は、まさに企業努力の結晶ですね。
諦めない姿勢が素晴らしい。
公開日:2024/06/04

✅ 塩野義製薬は、エイズウイルス(HIV)感染症の治療薬「ドルテグラビル」の発明により、2024年度全国発明表彰の最高賞である恩賜発明賞を受賞しました。
✅ 同社は、HIVの増殖に関わる酵素「インテグラーゼ」に着目し、阻害薬開発に取り組みましたが、最初の2つの候補物質は臨床試験で十分な効果が得られず、開発を断念しました。
✅ しかし、研究チームは諦めずに開発を続け、耐性ウイルスにも効果があり、1日に1回の服用で済む「ドルテグラビル」を開発することに成功しました。
さらに読む ⇒朝日新聞デジタル:朝日新聞社のニュースサイト出典/画像元: https://www.asahi.com/articles/ASS631083S63ULBH00CM.html初期の臨床試験で効果が出なかったにも関わらず諦めなかった研究チームの粘りには頭が下がりますね。
塩野義製薬は、HIV治療薬『ドルテグラビル』の発明で、2024年度全国発明表彰の最高賞である恩賜発明賞を受賞した。
この薬は、HIVの増殖に関わる酵素『インテグラーゼ』を阻害するもので、世界で初めてインテグラーゼ阻害を目的とした化合物の臨床試験を実施した。
しかし、最初の臨床試験では十分な効果が得られず、開発を断念。
その後、改良を重ねて開発を進めましたが、2度目の臨床試験でも耐性ウイルスの出現や服用回数などの課題があり、開発を断念した。
しかし、諦めずに研究を続け、より高い目標を掲げ、耐性ウイルスにも強い化合物にたどり着き、『ドルテグラビル』を開発した。
これは、塩野義製薬が長年の研究開発によって培ってきた技術力と、諦めない精神の賜物と言えるだろう。
いやー、すごいね! 開発断念しても諦めずに、あそこまで辿り着くって、ほんまもんのプロやわ!
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塩野義製薬、増収増益も、HIV治療薬特許収入と米薬価引き下げが課題。特許切れ迫り、収益源多様化目指す。