倒産状況2022-2023:増加傾向と背景、そして未来への展望?中小企業の倒産増加とその要因
2022年の倒産は3年ぶりに増加、負債総額も急増!マレリHDの巨額負債が影響し、コロナ禍でサービス業など幅広い業種が苦境に。不況型倒産や経営者の病気・死亡による倒産も増加傾向。地域差も顕著で、北海道がコロナ禍前の水準を超える。漁業の町、海砂採取問題、物価上昇など、社会問題も浮き彫りに。最新の倒産情報も交え、企業の厳しい現状を伝える。
💡 2022年度の倒産件数は3年ぶりに増加し、負債総額も大幅に増加しました。特に運輸業が影響を受けています。
💡 2023年の倒産件数はさらに増加し、全業種で倒産が増加。コロナ禍の影響と経営者の高齢化が要因です。
💡 倒産件数の増加は、建設業、漁業にも波及。地域別の状況や、今後懸念される問題点も見ていきます。
さて、この記事では倒産状況について詳しく見ていきましょう。
まずは、2022年度の倒産状況から見ていきます。
2022年度の倒産状況:増加傾向と負債総額の急増
2022年の倒産は増加した?
増加した
2022年、倒産件数と負債総額が増加しましたね。
詳細を見ていきましょう。

✅ 2022年度の全国企業倒産は、件数が前年度比15.0%増の6,880件、負債総額は同99.0%増の2兆3,243億7,900万円となり、件数は3年ぶり、負債総額は5年ぶりに増加しました。
✅ 産業別では、2008年度以来14年ぶりに10産業すべてで前年度を上回り、特に燃料価格高騰や人手不足の影響を受けた運輸業が大幅に増加しました。また、新型コロナウイルス関連倒産は前年度の1.4倍に増加し、2,602件となりました。
✅ 地区別では、北陸と四国を除く7地区で前年度を上回り、特に北海道はサービス業、建設業、製造業など7産業で前年度を上回りました。一方で、北陸と四国は3年連続で前年度を下回りました。
さらに読む ⇒東京商工リサーチ出典/画像元: https://www.tsr-net.co.jp/news/status/detail/1197582_1610.html2022年度の倒産件数と負債総額の増加、そして産業別の詳細なデータ、大変興味深いですね。
特に運輸業の増加は気になるところです。
2022年度の倒産件数は6799件(前年度比14.9%増)と3年ぶりに増加しました。
負債総額は2兆3385億9100万円(前年度比97.7%増)で、2017年度以来5年ぶりに2兆円台に達しました。
特にマレリホールディングスの民事再生法による負債が全体の50.7%を占め、金額が大幅に増加したことが大きな要因です。
ふむ、負債総額の増加要因にマレリホールディングスの民事再生法が大きく影響している、か。企業規模の大小に関わらず、経営は本当に難しい。
倒産増加の背景:コロナ禍の影響と経営者の高齢化
昨年、倒産件数は増加したけど、どの業界が特に影響を受けた?
サービス業など4業種
2023年の倒産増加の背景ですね。
コロナ禍の影響や経営者の高齢化、そしてゼロゼロ融資の返済問題…。
公開日:2024/11/14

✅ 2023年の倒産件数は前年比35.1%増の8690件となり、31年ぶりに全業種で倒産が増加しました。特にサービス業の倒産が増加しており、その増加率は41.6%に達しました。
✅ コロナ禍の間はゼロゼロ融資によって中小企業が保護されていましたが、コロナ禍明けの返済負担増加が倒産増加の要因と考えられています。2024年にはゼロゼロ融資の民間返済がピークを迎え、倒産件数は1万件を超える可能性も懸念されています。
✅ 日経平均株価は上昇している一方で、日本のGDPはドイツに抜かれ、2023年第4四半期は2四半期連続のマイナス成長となりました。日経平均は日本企業全体のほんの一部を表す指標であり、中小企業の多くは厳しい状況に置かれているため、日本経済全体の状況は楽観視できない状況です。
さらに読む ⇒賢者の選択サクセッション出典/画像元: https://kenja-succession.com/articles/hr/sme-bankruptcy/2023年の倒産件数の増加について、詳細な分析がありましたね。
サービス業の増加、そしてゼロゼロ融資の返済問題は、今後も注視すべき点ですね。
業種別では、14年ぶりに全業種で前年度を上回りました。
中でもサービス業、小売業、建設業、運輸・通信業での増加が目立ち、コロナ禍の影響が顕著に表れていると考えられます。
主因別では、不況型倒産が5249件(前年度比14.8%増)と増加し、販売不振や業界不振が要因として挙げられます。
また、経営者の病気や死亡による倒産件数は過去最多となりました。
コロナ禍での支援が切れ、中小企業の苦境が現れとるね。日経平均が上がっても、日本の経済全体がええ方向に向いとるとは限らんってことやね。
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リーマン・ショック以来の倒産増。北海道で深刻化、建設業でも。寝具卸の倒産も。漁業問題、物価高騰など、社会の課題も浮き彫りに。