村田製作所の業績予想と関税問題:減益の要因と今後の課題は?2026年3月期業績予想と株価への影響
村田製作所、2026年3月期の業績予想を発表。スマホ需要減、円高、トランプ関税の影響で減収減益へ。AIサーバーやxEV向け部品は増収見込みも、スマホ、電池事業に課題。積極的な設備投資と自己株取得を発表するも株価は急落。今後のスマホ市場の動向と、関税政策の影響に注目が集まる。
💡 村田製作所は2026年3月期の連結営業利益が前期比21.3%減の2200億円と予想。製品価格の下落、円高、固定費増加が減益要因。
💡 スマートフォン市場の成長鈍化、関税問題、株価急落など、複数の課題が浮上。事業戦略の見直しも迫られる。
💡 電池事業の構造改革、設備投資の増額、新たな事業機会の模索など、今後の取り組みにも注目が集まる。
それでは、村田製作所の業績予想について、様々な角度から掘り下げていきましょう。
まずは、業績予想の概要と、そこから見えてくる課題について解説していきます。
村田製作所の2026年3月期業績予想
村田製作所の2026年3月期の予想は?
営業利益2200億円
村田製作所の2026年3月期業績予想について、詳細を見ていきましょう。
製品価格の値下がり、円高、固定費増加が減益の主な要因となっているようです。
公開日:2025/04/30

✅ 村田製作所は、2026年3月期連結営業利益が前期比21.3%減の2200億円となる見通しを発表しました。
✅ 製品価格の値下がりや円高進行、固定費増加などが減益要因となり、スマートフォンや自動車などへの需要影響は織り込んでいません。
✅ 今後の事業戦略として、電池事業の構造改革による通期黒字化を目指し、設備投資を2700億円に増額する計画です。
さらに読む ⇒ロイター 経済、株価、ビジネス、国際、政治ニュース出典/画像元: https://jp.reuters.com/markets/world-indices/3PNADWDX7VPMXH67U6A4MYXLEE-2025-04-30/AIサーバーやxEV向けの需要拡大はポジティブな材料ですが、スマートフォンの需要減や電池事業の課題が足を引っ張っている印象です。
為替レートの影響も大きく、今後の動向が気になりますね。
村田製作所は、2026年3月期の連結営業利益が前期比21.3%減の2200億円になると予想を発表しました。
これは、製品価格の値下がり、円高進行、固定費増加が主な要因です。
一方、AIサーバーやxEVの需要拡大により積層セラミックコンデンサは増収が見込まれています。
ただし、スマートフォンの需要減やゲーム向け需要減によるリチウムイオン二次電池の減収など、複数の事業で課題も抱えています。
想定為替レートは1ドル=140円とし、1円の変動で売上高は約90億円、営業利益は約45億円の影響を受けると説明しています。
設備投資は2700億円と大きく増額し、土地建物投資が増加する計画です。
トランプ関税については、日々状況が変化するため、織り込むことが難しいと説明しており、米国向け輸出は売上高の5%程度しかありません。
スマートフォンやパソコンは追加関税から除外されているため、足元で影響はない状況です。
同社では、スマートフォン、自動車、パソコンの需要が1%変化すると、それぞれ売上高で50億円、50億円、10億円の影響があると説明しています。
25年3月期の連結営業利益は、会社計画の3000億円から下振れた2797億円となりました。
電池事業の構造改革費用に加え、MEMS慣性力センサ事業の設備などの減損損失を計上したことが主な要因です。
自動運転の普及スピードが想定より緩やかなことから、センサ事業で104億円の減損損失を計上しました。
ふむ、減益要因は明確ですが、AIやxEV関連の需要拡大は魅力的ですね!設備投資増額も、まさに攻めの姿勢。ミリオネアとしては、今後の成長に期待したいところです!
スマートフォン市場の成長鈍化と新たな事業機会
村田製作所はスマホ市場の成長鈍化に対応するため、どのような戦略を取りますか?
低・中価格帯モデルへの注力
スマートフォン市場の成長鈍化と、新たな事業機会について見ていきましょう。
5Gスマホの普及が、電子部品セクターにどのような影響を与えるのか、注目ですね。

✅ 2018、2019年はセラミックコンデンサの生産動向が悪化しており、生産金額、生産単価、生産数量ともに減少傾向にあった。これは、スマートフォンの販売台数減少による需要減が主な原因と考えられる。
✅ 2020年からは5Gスマホの販売が本格的に立ち上がると予想されており、電子部品セクターの回復が期待される。特に中国では、5Gサービスが開始され、ゲームユーザーを中心に5Gスマホの需要が拡大すると見込まれている。
✅ 2019年の5Gスマホ出荷台数は当初の予想を上回っており、2020年以降はさらに増加すると予想される。5Gスマホの普及により、電子部品セクター全体に好影響をもたらすと考えられる。
さらに読む ⇒トウシル楽天証券の投資情報メディア出典/画像元: https://media.rakuten-sec.net/articles/-/25081スマートフォン市場の成長鈍化に対応するため、村田製作所は低・中価格帯モデルへの注力、ウエアラブル機器市場への参入も視野に入れているようです。
電池事業の黒字化が遅れているのは、少し気がかりです。
村田製作所は、2026年3月期にスマートフォン市場の成長鈍化に対応するため、低・中価格帯モデル向けへの供給にも注力する方針を示しました。
スマホ市場は今後数年は5%程度の伸びにとどまり、コロナ前の水準に回復するには時間がかかるとみられています。
インドやアフリカ、南米での低・中価格帯モデルの成長の余地に着目し、シェア拡大を目指します。
一方、ウエアラブル機器市場は、スマホ市場を超える可能性があり、村田製作所は得意とする軽薄短小化技術で事業機会を拡大していく考えです。
電池事業は、パワーツール向けの需要が落ち込み、黒字化は26年3月期まで先送りとなりました。
中島社長は、過去の積極投資が市場の見誤りであったことを認め、26年3月期までは黒字化に注力していくと述べています。
5Gスマホの普及は、電子部品セクターにとっては追い風になりそうね。ウエアラブルも、スマホを超える可能性あるってことだし、村田製作所の技術力に期待だわ。でも、電池事業は大変そうね~、これから頑張って!
次のページを読む ⇒
村田製作所、米関税で減収減益へ。スマホ販売減と円高が響く。世界シェア4割のコンデンサーへの影響も。今後の株価動向に注目。