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キヤノンが東芝メディカルを買収!?医療機器事業への進出と今後の展望ヘルスケア事業の新たな展開と課題

キヤノンが医療機器分野に本格参入!東芝メディカル買収でヘルスケア事業を強化!しかし、独占禁止法違反や減損損失、そして成長戦略とは?

キヤノンが東芝メディカルを買収!?医療機器事業への進出と今後の展望ヘルスケア事業の新たな展開と課題

📘 この記事で分かる事!

💡 キヤノンによる東芝メディカルの買収の背景と経緯

💡 医療機器事業におけるキヤノンの課題と成長戦略

💡 キヤノンのM&A戦略と今後の事業展開

それでは、最初の章に入ります。

キヤノンの東芝メディカル買収:ヘルスケア事業への進出と課題

キヤノンは東芝メディカルを買収して何を狙った?

医療機器事業強化

東芝にとっても財務健全化に繋がる良い決断だったと思います。

東芝、東芝メディカルシステムズをキヤノンに売却−買収額7000億円規模
東芝、東芝メディカルシステムズをキヤノンに売却−買収額7000億円規模

✅ 東芝は、財務健全化のため、医療機器子会社である東芝メディカルシステムズをキヤノンに売却することを決定しました。

✅ 売却額は7000億円規模で、キヤノンは買収額の規模、事業の重複が少ない点、独占禁止法の審査が容易な点が評価されました。

✅ 東芝は売却益を得て財務を改善し、構造改革に集中する方針です。

さらに読む ⇒日刊工業新聞電子版出典/画像元: https://www.nikkan.co.jp/articles/view/377760

独占禁止法などの法令遵守は企業にとって非常に重要ですね。

2016年12月19日、キヤノン株式会社は東芝メディカルシステムズ株式会社の株式取得を発表し、医療機器分野への進出を本格化させました。

キヤノンは、東芝メディカルの画像診断技術をコアにバイオメディカル事業にも参入し、体外診断事業や次世代医療ITなどの事業強化を目指しています。

さらに、キヤノン独自の技術と東芝メディカルの技術を融合することで、革新的な新製品やサービスをグローバルに提供していく計画です。

キヤノンは東芝メディカルの買収によって、ヘルスケア事業のグローバルリーダーとしての地位を確立し、新たな成長に挑戦していくことを目指しています

しかし、この買収は独占禁止法の事前届出制度を回避するための脱法行為とみなされ、公正取引委員会から注意を受けました。

キヤノンは欧州委員会の承認を得る前に特別目的会社を通じて買収を進めたことも、欧州連合の企業結合届出ルール違反と認定され、2800万ユーロの制裁金を科されました。

これらの事件は、企業が買収などの取引を行う際に、独占禁止法や企業結合届出ルールなどの関連法令を遵守し、リスクの最小化を徹底する必要があることを示しています。

さすがキヤノン!やることなすこと大胆で、さすがです!

医療機器事業の減益と改革:シナジー効果によるテコ入れ

キヤノンが東芝メディカル買収後、減益となった主な理由は?

医療機器市場悪化

キヤノンは、これまで買収した会社に積極的に介入することはなかったイメージがありますが、今回は違いますね。

キヤノン「億円減損」医療機器事業の挽回策本体との一体化でメディカルの組織を作り変える

公開日:2025/03/13

キヤノン「億円減損」医療機器事業の挽回策本体との一体化でメディカルの組織を作り変える

✅ キヤノンは、2016年に買収したキヤノンメディカルシステムズの事業改革に乗り出し、2025年までに体制構築と営業利益率10%達成を目指します。

✅ キヤノンはこれまで買収した企業の経営を尊重してきましたが、今後はキヤノンのノウハウを注入し、キヤノンメディカルとの一体化を図ります。

✅ 医療機器事業でののれん減損損失1651億円の計上により、キヤノンは4年ぶりの減益となりました。減損の背景には、医療機器業界の市場環境悪化、特に中国市場の失速が挙げられます。

さらに読む ⇒東洋経済オンライン出典/画像元: https://toyokeizai.net/articles/-/863876

中国市場の失速は、医療機器業界全体に影響を与えているんですね。

キヤノンは、東芝から6655億円で買収した東芝メディカルシステムズを、複合機やカメラに次ぐ成長柱として位置付けていましたが、医療機器業界の市場環境悪化、特に中国市場の急失速の影響を受け、2024年12月期決算では医療機器事業でののれん減損損失1651億円を計上し、4年ぶりの減益となりました。

この減損損失は、将来の収益計画が買収時の予想を下回ったことによるもので、事業への期待値が大きすぎたことが要因として挙げられています。

キヤノンは、長年培ってきた品質管理やコスト削減のノウハウを注入し、キヤノンメディカルとキヤノン本社の組織・人材・ノウハウを統合することで、グループ全体のシナジー効果を最大化していく改革に取り組むことを発表しました。

2025年内に体制構築にメドをつけ、早期に営業利益率10%を実現させる目標を掲げ、医療機器事業のテコ入れを本格化させる予定です。

キヤノンは、事業改革に力を入れて、医療機器事業を立て直そうとしているんですね。

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キヤノンがM&Aで拡大する事業戦略!医療機器から印刷機まで、最新動向をチェック!