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EUの気候変動対策「Fit for 55」とは?脱炭素化に向けた取り組みとその進捗状況は?EUの「Fit for 55」政策パッケージ:再生可能エネルギー、エネルギー効率、排出量取引制度

EUの壮大な気候変動対策「Fit for 55」とは?温室効果ガス55%削減へ、EU ETS強化、再生エネ拡大、炭素リーケージ対策など多岐にわたる施策を紹介。グリーンファイナンス、産業炭素管理戦略も。日本企業も学ぶべきEUの脱炭素化戦略とは?

EUの気候変動対策「Fit for 55」とは?脱炭素化に向けた取り組みとその進捗状況は?EUの「Fit for 55」政策パッケージ:再生可能エネルギー、エネルギー効率、排出量取引制度

📘 この記事で分かる事!

💡 EUの気候変動対策パッケージ「Fit for 55」の概要と、2030年目標達成に向けた施策を解説。

💡 エネルギーと土地利用に関する政策、再生可能エネルギーの導入拡大と効率化、エネルギー効率の向上。

💡 2023年の温室効果ガス排出量削減の進捗と課題、グリーンファイナンス、国際連携について解説。

それでは、本日の記事の内容を簡単にご紹介いたします。

Fit for 55:欧州グリーンディール始動

EU、気候変動対策「Fit for 55」で何%削減目指す?

2030年までに55%削減を目指します。

本日は「Fit for 55」に関する資料が提供されるということですが、大変興味深いですね。

()とは

公開日:2024/05/16

()とは

✅ 脱炭素施策に役立つ資料の提供についての告知です。

✅ 資料はダウンロード形式で提供されます。

✅ 具体的な資料の内容については言及されていません。

さらに読む ⇒自然電力グループ出典/画像元: https://shizenenergy.net/decarbonization_support/column_seminar/fitfor55/

野心的な目標ですね。

EU ETSの強化や再生可能エネルギーの利用拡大など、具体的な対策が示されています。

2021年7月14日、欧州委員会はEUの気候変動対策パッケージ「Fit for 55」を発表し、2030年までに温室効果ガス排出量を1990年比で少なくとも55%削減するという野心的な目標を掲げました

これは、欧州グリーンディール実現に向けたもので、気候中立な社会への移行を加速させるための具体的な提案です。

このパッケージは、EU排出量取引制度(EU ETS)の強化、再生可能エネルギーの利用拡大、エネルギー効率の向上、低排出輸送手段の促進、課税政策との連携、炭素リーケージ対策、自然の炭素吸収源の保全と拡大など、多岐にわたる施策を組み合わせたものです。

EU ETSは、排出量の上限を段階的に引き下げ、航空部門への無償排出枠の段階的廃止、海運からの排出の導入を提案し、排出量の削減を強化します。

また、道路輸送と建物からの排出削減のために新たな排出量取引制度を創設します。

さらに、「努力分担規則」案では、各加盟国に対し、建物、道路・域内海運、農業、廃棄物、小規模産業における排出削減目標をより高く設定し、各国のGDPに基づき価格効率を考慮して目標値を決定します。

排出量取引制度の強化は、企業にとって大きなインパクトがありそうですね。コスト増の影響も気になります。

エネルギーと土地利用:脱炭素化への道

EU、2030年までに何%のエネルギーを再生可能資源に?

40%を再生可能資源から発電を目指す。

再生可能エネルギーの割合を40%に引き上げ、エネルギー効率の向上を図るという目標は素晴らしいですね。

】理事会、再エネ割合への引上げで合意。データセンターも省エネ対象

公開日:2022/06/28

】理事会、再エネ割合への引上げで合意。データセンターも省エネ対象

✅ EU理事会は、Fit for 55政策パッケージの再生可能エネルギー指令とエネルギー効率指令に関して、2030年までの再生可能エネルギー割合を40%に引き上げ、交通・運輸、冷暖房、産業界、建物における分野別の目標を設定することに合意しました。

✅ エネルギー効率指令では、2030年までに最終エネルギー消費を36%削減することを義務化し、加盟国は省エネ目標を設定し、達成しない場合は罰則が科せられます。公共部門の省エネやデータセンターのエネルギー消費の透明性に関する規定も設けられました。

✅ EU理事会は、短期的なエネルギー危機対策として、EU域内のガス貯蔵を強化する規則に合意し、2022年冬季までに80%以上、2023年冬期までに90%まで充填することを義務化しました。

さらに読む ⇒出典/画像元: https://sustainablejapan.jp/2022/06/28/eu-renewable-energy-2/74629

EU理事会が再生可能エネルギーとエネルギー効率に関して合意したのは大きな一歩ですね。

省エネ義務化も重要です。

「Fit for 55」の一環として、「土地利用・林業・農業に関する規則」案では、2030年までにEU全体で3億1000万トン相当の炭素除去を目指し、各加盟国に吸収源の維持・拡大を義務付け、2035年までに、土地利用・林業・農業分野における気候中立の達成を目指します

「再生可能エネルギー指令」案では、2030年までにEUのエネルギーの40%を再生可能資源から発電するという高い目標を設定し、運輸、冷暖房、建物、産業における再生可能エネルギー利用の具体的な目標も提示します。

「エネルギー効率指令」では、EUレベルでのより野心的なエネルギー使用削減目標を設定し、各加盟国の年間省エネ義務をほぼ2倍にするなど、エネルギー分野での取り組みも強化されています。

EU全体で3億1000万トン相当の炭素除去を目指すって、すごいスケールだよね。これからの動向が楽しみだわ。

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EU、GHG排出8.3%減!再生エネ転換と気候変動対策を強化。グリーンファイナンス、CCUS、リスク管理も推進し、2050年カーボンニュートラルへ。