グリラス破綻、昆虫食の未来は？（コオロギ、事業失敗）コオロギパウダー事業の光と影：グリラスの軌跡
徳島大学発ベンチャー、グリラスの挑戦と挫折。コオロギ粉末で食料問題解決を目指すも、SNSでの炎上により事業縮小、自己破産へ。無印良品とのコラボも話題となったが、社会的な認知度の壁に阻まれました。未来の食糧問題を問いかける顛末。
💡 コオロギパウダーを活用した食品開発を行うベンチャー企業、株式会社グリラスが設立。
💡 無印良品とのコラボ商品「コオロギせんべい」が話題となるも、SNSでの批判も。
💡 事業の業績悪化により自己破産を申請。昆虫食に対する社会の反応も。
それでは、食用コオロギに着目した株式会社グリラスの設立から、その事業の展開、そして、最終的な破綻に至るまでの軌跡を追っていきましょう。
グリラスの設立と挑戦
コオロギ粉末で話題の企業、グリラスの目指す未来は？
年商100億円、上場を目指しています。
2019年に設立されたグリラスは、コオロギの持つ可能性に着目し、ビジネス展開を図りました。
その背景には、渡邉氏の熱い想いがあったようです。
公開日:2023/01/19
✅ 株式会社グリラス代表取締役社長の渡邉崇人氏は、世界的なタンパク質不足解消を目指し、食用コオロギの生産・普及に取り組んでおり、良品計画との共同開発や学校給食への提供などを行っている。
✅ 渡邉氏は徳島大学でのコオロギ研究を基に起業し、当初は研究の継続を目的としていたが、次第に食用コオロギの社会的な有用性に注目し、ビジネスとして展開するようになった。
✅ 食用コオロギに着目したのは、人や社会への貢献度が高く、これまでの研究成果を活かせるためであり、起業前は企業との協業を目指していたが、具体的な事業化に繋がらなかったため、自ら起業に至った。
さらに読む ⇒ミーツキャリアマイナビ転職出典/画像元: https://meetscareer.tenshoku.mynavi.jp/entry/20230119-watanabeコオロギの研究を基に起業し、社会貢献を目指した渡邉氏の情熱が伝わってきますね。
無印良品とのコラボは、昆虫食への第一歩として大きなインパクトがありました。
徳島大学発のベンチャー企業、株式会社グリラスは、代表取締役の渡邉崇人氏が長年の研究成果であるコオロギ粉末を活用し、社会に貢献する道を探求し、2019年に創業しました。
グリラスは、無印良品とのコラボ商品「コオロギせんべい」を発売し、大きな話題となりました。
渡邉氏は、コオロギの飼育技術向上にも力を入れており、自動飼育システムの開発や品種改良、環境負荷の低減などを目指しています。
さらに、コオロギの栄養価や機能性を活かした高付加価値食品の開発にも注力しており、将来的には年商100億円、上場を目指しています。
なるほど、コオロギの研究から起業ですか。これは面白い！社会貢献も視野に入れていたとは、素晴らしいですね。年商100億円、上場ですか！夢がありますね！
事業の危機と破綻
コオロギ給食炎上…グリラス、破産の原因は？
SNS批判と事業縮小、約1.5億円の負債。
順調に見えた事業も、様々な要因が重なり、最終的には自己破産という結果になってしまいました。
この章では、その経緯を詳しく見ていきます。
✅ 徳島大発ベンチャーのグリラスが、食用コオロギ事業の業績悪化により自己破産を申請。
✅ グリラスは廃校を利用してコオロギを量産し、無印良品やファミリーマートで商品展開、23年にはNTT東日本とICTを活用した飼育実験も実施。
✅ インターネット上での食用コオロギへの批判や給食での取り組みへの苦情が殺到し、業績が悪化。
さらに読む ⇒徳島新聞デジタル｜徳島県のニュース、イベント情報出典/画像元: https://www.topics.or.jp/articles/-/1158246SNSでの批判や苦情が、事業に大きな影響を与えたのは驚きですね。
生産工場の閉鎖や従業員の削減、新規事業の不採択…厳しい現実です。
しかし、2022年頃から、コオロギを使った給食メニュー提供が報道されたことをきっかけに、SNSでの批判や苦情が殺到し、グリラスの事業は縮小していきました。
昨年末には生産工場を閉鎖し、従業員も削減されました。
新規事業計画も不採択となり、事業継続を断念せざるを得ない状況に追い込まれました。
最終的に、グリラスは約1億5300万円の負債を抱え、自己破産を申請しました。
あらら、大変だったのね。でも、SNSでの炎上って、怖いよね。ちょっとしたことで、あっという間に信用がなくなっちゃうんだから…。
昆虫食に対する社会の反応
コオロギ食、何が課題？
安全性への懸念と社会的な認知不足。
学校給食への導入は、食育の観点からも非常に重要な試みだったと思います。
しかし、そこにも課題があったようです。
✅ 徳島大学発ベンチャーのグリラスが、国産食用フタホシコオロギの粉末「グリラスパウダー」を徳島県立小松島西高等学校の学校給食に提供しました。
✅ 食物科の生徒が考案した「グリラスかぼちゃコロッケ」が在校生に提供され、食用コオロギが学校給食に使用されたのは国内初の事例となりました。
✅ 学校関係者は、エシカル教育の一環として食用コオロギの導入を促進し、生徒たちはその美味しさや環境負荷の低さに着目、タンパク質危機への解決策としての可能性を示唆しました。
さらに読む ⇒健康美容ニュース出典/画像元: https://news.e-expo.net/release/2022/12/221201_r01.html/安全性への懸念が、昆虫食に対するハードルを高くしてしまったのかもしれませんね。
食文化を変えていくのは、容易なことではないと改めて感じます。
グリラスの破綻は、食用コオロギに対する社会的な認知度や受け入れられ方の課題を浮き彫りにしました。
特に、県内の高校でのコオロギ粉末を使った給食提供が話題になった際、安全性に対する懸念の声が殺到したことが大きな影響を与えたと考えられます。
コオロギ給食、うちの子も食べてたかしら？ まだ子供には抵抗ある人もいるかもね。でも、環境には良いんだよね？
グリラスの事業展開
グリラスが注力したコオロギビジネスとは？
食用コオロギの量産と商品展開
昆虫食へのニーズが高まる中、グリラスは更なる事業拡大を目指していました。
しかし、その計画もまた、実現には至りませんでした。
公開日:2022/03/02
✅ 食用コオロギのニーズ急増に対応するため、食用コオロギ生産量国内トップのグリラスが約2.9億円の資金を調達し、2023年末までに生産能力を現在の約6倍に増強する。
✅ 無印良品の「コオロギせんべい」や自社ブランド商品にグリラスのコオロギパウダーが使用されており、コオロギは食料危機解決の有力なタンパク質源として注目されている。
✅ グリラスは、廃校を活用した施設でコオロギを飼育し、食品ロスを減らす取り組みを行っており、品種改良や新たな飼育システムの開発も進めている。
さらに読む ⇒｜ビジネスインサイダージャパン出典/画像元: https://www.businessinsider.jp/article/251178/生産能力の増強、大手企業との連携、ペットフードへの展開…様々な可能性を模索していたんですね。
順調に進んでいれば、未来は違っていたかもしれません。
グリラスは、食用コオロギの量産に取り組み、無印良品や大手コンビニでの商品販売、NTT東日本との共同実験などを展開していました。
また、ペットフードへの展開なども視野に入れていました。
資金調達も順調だったみたいだし、すごい！ ペットフードへの展開も面白そう！ うまくいけば、もっと儲かったのに！惜しい！
グリラスの成功と挫折
グリラス、炎上と資金難で事業はどうなった？
商談キャンセル、飼料拡大も断念。
グリラスの成功と挫折は、昆虫食を取り巻く様々な課題を浮き彫りにしました。
この章では、その要因を分析していきます。
公開日:2025/02/10
✅ 徳島大発のスタートアップ企業「グリラス」が、コオロギパウダー入り食品の開発・販売を手がけるも、生産が需要に追いつかず2024年11月に自己破産した。
✅ 国連食糧農業機関の報告書をきっかけに昆虫食への注目が高まり、グリラスは無印良品との共同開発商品が完売するほどの人気ぶりで大企業との連携も進んだ。
✅ 2022年11月に事態が暗転し、デマや陰謀論の拡散、生産体制の課題などが原因とみられている。
さらに読む ⇒ニュースサイト出典/画像元: https://mainichi.jp/articles/20250207/k00/00m/020/108000cSNSでの炎上による商談キャンセルは、非常に痛手だったでしょうね。
資金調達の問題も、事業継続を難しくした要因の一つでしょう。
グリラスは、2020年には「無印良品」のせんべいに粉末が採用されるなど、注目を集めていました。
しかし、SNSでの炎上により商談がキャンセルされ、飼料向け事業の拡大も資金調達の問題で断念せざるを得ませんでした。
デマとか陰謀論とか…ほんと、SNSって怖いよね。真実が伝わりにくくなってる。でも、昆虫食自体は、悪いことじゃないでしょ？
グリラスの事例は、昆虫食ビジネスの難しさを示すと同時に、その可能性も示唆しています。
今後の発展に期待したいですね。
💡 グリラスは、コオロギパウダーを活用した食品開発で注目を集めたが、SNSでの批判や風評被害により業績が悪化した。
💡 食用コオロギに対する社会的な認知度や受け入れられ方が、事業の成功を左右する大きな要因となった。
💡 安定的な生産体制の構築と、情報発信の重要性が、昆虫食ビジネスには不可欠である。
